もう少し　あと少しだけ
この時間が続けばいいのにな
でも明日に向かって歩き始めた
オレンジの後ろ姿

坂道を抜けて踏切越えると
海の香りを感じるこの街は
空と陸と海を繋ぐ道で
今日も誰かの日常が行き交う

街角を見れば尻尾がゆらゆら
僕らを見守るように揺れている
雨の日も雪の日もこの街と共に
時を刻んでいる

道を進むたび色んな尻尾が揺れる
初めての道にはどんな出会いが待っているんだろう？

この道でまたもう一度
あなたに会える保証は無いから
この一期一会を大切に残して
名残惜しいけど次の道へ

日が沈みかけた帰り道でふと
横切ったオレンジ色の尻尾が
「ついてきて」と導くように揺れた
思わずオレンジの尻尾追いかけた

知らなかった道、見落としてた路地
オレンジの道筋を進みゆくと
辿り着いた場所で見えた景色に
胸を焦がされてしまった

気が付けば潮風浴びながら
オレンジと寄り添い明日を眺めていたんだ

風が止み夕凪に溶ける
君の後ろ姿に恋をした
刹那の景色だから愛しく思えた
オレンジの後ろ姿

君と寄り添う時間や空気
形には全部残せないから
心にはいつまでも色褪せること無いように
オレンジ色に焼き付けるよ

だから

もう少し　あと少しだけ
この時間が続けばいいのにな
でも明日に向かって歩き始めた
オレンジの後ろ姿

橙色に染まる空を見るたびに
君の事を思い出す
またすぐに会いに行くよ