誰より愛してる
君から僕への「好き」の気持ち

永く熱望していた君の心　
やっと手に入ったと思った



ようやく通じたけど
素直に喜べるはずもなく

だって君を虜にしている彼(僕)は
仮面付きの僕(彼)だから



哀しいほど恋してる　
だけど君は気付いていない

愛する彼が君の目の前のこの僕ということに



苦しいほど愛してる　
同時に君を騙している

これ以上ないくらい
自分で自分に嫉妬する







不敵な笑みとともに
残してきた悪事と名声ゆえ
　
彼の姿で仮面を外せば今までのすべてが砕け散る



そんな一方で
気付けば僕は君に夢中になっていた

でも
君を夢中にさせているのは
仮面を纏った方の僕



必死に隠してきた
僕である彼の正体が

バレればいいのに・・・なんて

滑稽で馬鹿馬鹿しすぎる



彼の正体が僕だと知ったら君はどうするの？


姿を偽ってきた罪は

僕に・・・？
それとも彼に・・・？










そんなに彼を愛しているのなら
彼のすべてを暴けばいいのに


君の手は
この仮面を剥ぎ取ろうとはしないんだね・・・







「愛してる」


その言葉
至福をもたらすけれども

同時に
もう片方の僕には残酷すぎるよ・・・







愛してる


それなのに
君に素顔を明かせない

これ以上ないくらい
自分で自分に嫉妬する







君の側にいる奴も
君が惚れている彼奴も

どちらも僕であることに変わりはないのに
どうして・・・？



彼に化けている時も
君の隣りにいる時も

変わらず愛してるよ


彼に
自分に嫉妬するほど・・・






偽り騙してきた罰は

僕に・・・？
それとも彼に・・・？