捨てたものの中に今更
大切なものがあったって
積み重ねた言葉の塵が
とっくの昔にカビを生やした

建前 感情 人間愛
なんでもさらけ出してあげるから
ごみ箱の中だけは見ないでくれないか
見られたら全てが終わる
僕の憎しみがそこにはある

妬み嫉みを笑顔に変えて
へりくだれば路銀ほどになるか
僕をその電車に乗せてくれ
幸せ行きだと噂で聞いた
好きなものを語って騙って
紛れ込むのは得意だから


丸めた紙切れに書き殴った呪詛を
可燃ごみに出そうにも
「分別してくれ」の貼り紙が
いつまで経っても回収してくれない

胸を張った賞状も
手作りのメダルも全部捨てた
得意だったことなんて
周りと比べればただの凡人だ


自分は特別にはなれなかったけど
ただの ただの人だったけど
せめて愛してくれないか
笑顔の真似では足りないなら
君を褒めちぎる舌がほしい
寄れば少しは側にいて
好きという言葉は嘘ではないよ
僕を好きな君が好きだ


建前捨てた本音なんて
誰の心に響くというんだ
本音 感情 人間不信
いつになれば回収してくれるのか
ごみ箱の中身は見ないでくれ
僕の憎しみがそこにある
腐敗しきった悪臭が
滲み出す前に早く捨てなくちゃ


妬み嫉みを笑顔に変えて
貯め込んだ路銀を握りしめて
頼む その電車に乗せてくれ
幸せ行きだと噂で聞いた
あちらの世界は晴れだと聞いた


伸ばした手を振り払われて
まだ足りないと吐き捨てられて
ホームの端でうずくまる
踏まれた切符が涙で濡れる


自分は特別にはなれなかったけど
ただの ただの人だったけど

せめて愛してくれないか


せめて愛だけはくれないか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

garbage

廃棄場に座り込んで
回収してくれる日を待っている。

閲覧数:72

投稿日:2022/10/03 23:02:29

文字数:699文字

カテゴリ:歌詞

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