世界が大洪水に呑まれたのは何時だったろう
水に浸かった部屋で びしょ濡れの紙に
貴女への手紙を書いている
喘ぐ今日を息切れた世界
一億総人類の
窒息した言葉に絆されていく、よう

歌うように巡る時間は
よみがえる 記憶の走馬灯
私には噛み締める時間なんてないから
見下ろす 明日に聳える墓標たち

私の目は 裂けてしまえばいい
遠く 朝の縁を巡礼する葬列は青く
涙にもよく似た さざめく呼吸を 悼む

こうしている間にも死にゆく 言葉
その一抹の美しさよ 蝕む
今に問う
せめて 見せてと言ってはくれないか

革命よ 夜空を飛び交う号令よ
永遠に喪失した裏切りを 眠る嫋やかさを
忘却の囲いに憩わせよ
もはや 器のない花として
して 二度と殻にはなれない日が来た
空になった体は

私は手紙を書きます 書こうとします
濡れた紙で 濡れて破れた紙で
何で濡れているのでしょう
何で 何が濡らして
私の言葉はどこに行くのでしょう

水の底に沈んだポストからは
何が届けられましょうか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

私は濡れた/濡らした紙に手紙を書こうとする

四捨五入したら作詞のためのメモ。

閲覧数:147

投稿日:2021/12/07 01:31:25

文字数:439文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました