「よし、頑張ろう!!」
「今日っすよね?クロが初デートすんの」
「あー、確かそうだな」
「うまくいってるかな?」
「なんでお前楽しそうなんだよ」
「こういうのは見てんのが1番楽しいんだよ☆」
「でも別にデートっていうよりちょっと女子と一緒に外歩くだけじゃないっすか」
「そういやそうだよな。それじゃお前らいっつもキドと外歩いてんじゃんか」
「そーなんだよねぇ…でもそんなことキドに言ったら…僕痛いの嫌いだから」
「そうっすねぇ…まぁとにかく、クロならこれからもこんな感じのことありそうだしあとあと楽なんじゃないんすか?」
「シンタローくん、顔ww」
「るせぇ」
ピーンポーン。
「……あ、キサラギちゃん今いないのか」
「オレ出るっすよ」
ガチャッ。
どすんとセトにかかる体重。
「あれ、クロ?」
「せ、セトさぁんっ、うわあぁぁぁああぁぁ」
「えっ?なんで半泣きなんすか?しかもなんかほっぺ赤いっすよ?」
「シンタローくん、顔wwww」
「……お前心読めんのか?」
「だってクロくん見ればだいたい想像つくじゃない☆」
「落ち着いたっすか?」
……こくん。
「今日はクロくん一段とイケメンだねぇ」
黒いYシャツ、赤に少し紺が模様として入ったカーディガン。
わりと引き締まったジーンズは年にしては少し細い足にほんの少し大きいようだった。
ひざ下までの若干かかとの分厚い編み上げブーツ。勉強に邪魔だったのか、右のこめかみに細いヘアピンをつけていた。程よくあいたシャツの胸元には銀のリングが付いたネックレス。
「そうれすか…?」
「うん!!毎日つなぎとかジャージよりずっと!!」
「うるせぇな」「カノうるさいっす」
「まぁそれは置いといて。何があったの?」
『ねぇ、ちょっと息抜きに散歩とか行かない?』
『あ、い、行く…』
『オレきり悪いからココ終わったらにするー』
『うち別にへーき。ていうかむしろなんか今調子いいから』
『うちもいいや』
『眠いから寝る』
『……じゃ、二人でちょっと行ってきちゃおうか、二階堂さん』
『うん!』
「なんだ、予定道理じゃない?」
「そうっすね」
「だな」
『ここの公園って桜咲くときれいだよねぇ』
『ね』
「…ベタだな」
「いやホントにきれいなんですよ!?あそこの桜」
『えっと、あのね、七瀬くん。私…』
『…座ろうか』
『あ、うん……』
「紳士だねぇ」
「い、いやぁ///」
「シンタローさん顔が…」
「あ、それ僕の係!!」
「お前らうっさい」
『…』
『…』
『私、もうすぐ引っ越すんだ…』
『……うん』
『あのね、それで……っ、七瀬くん、好きなことかいる!?』
『あー…可愛いって思う子は…』
『誰…?』
『…なんで?』
「うまいね、クロくん」
「ありがとうございます…」
『七瀬くんが…す、好きだから』
『…うん、ありがとう。…ごめんね』
『…その可愛いって思う子教えてくれる?』
『…い、井浦さん』
「で?どうなったんだ?」
「それが…」
『え、い、井浦梓…?』
『?そうだけど』
『うそ…』
『うんう、ホント』
『また…』
『え?』
『あいつ、また私の欲しいものとった…』
『あ、あの、二階堂さん?』
『勉強だって運動だって、いっつも私の欲しいと思うものをとっていく…しかも本人は自覚がないとか』
『え?え?』
『もういやっ!!大っ嫌いっ!!七瀬くんもあいつがいいのね!?』
パシーン!!
『七瀬くんそんな人だったんだ!!』
「あ―――……そぉれはぁ」
「心もほっぺも痛いっすね」
「……まぁ、気にすんな」
「「シンタローさん・くん、顔」」
「うーるっせぇよさっきから」
「あうぅ……」
「まぁこの場合、クロは悪くねぇよ」
「そうっすよ!!」
「ドンマイドンマイ♪」
「……っ、はいっ☆」
それから一言も話すことなく二階堂風香は引っ越していった。
「後味悪ぅ……」
クロくんの初デート作戦<後編>
やっと終わったぁ…
後味わっるぅ
きっと井浦さんって黒い人だと思うんです
二階堂さんからいろいろとろうと裏工作みたいなのしてそう(怖ぁ)
読んでくださってありがとうございました(^^)/
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