穏やかな春の日に、貴方は花をくれた。
 小さくて可愛い、タンポポの花。
 私は嬉しくて、貴方に抱き付いた。
 子供の様だと、貴方は笑った。

 私は嬉しい。
 貴方の優しさが。

 これはどういう感情だろう?
 嬉しくてたまらない。
 誰か、私に教えて下さい。
 この感情の名を…

 暑い夏の日に、貴方は貝殻をくれた。
 名前も知らない、巻貝の殻。
 私は嬉しくて、貴方に抱き付いた。
 子供の様だと、貴方は笑った。

 私は嬉しい。
 貴方の優しさが。

 これはどういう感情だろう?
 嬉しくてたまらない。
 誰か、私に教えて下さい。
 この感情の名を…

 実り豊かな秋の日、貴方は何もくれなかった。
 その手には、何もなかった。
 私は不思議に思って尋ねた。
 さよならだからと、貴方は泣いた。

 私には解らない。
 さよならの意味が。

 けれど、これだけは解る。
 悲しくてたまらない。
 誰か、私に教えて下さい。
 私のこの感情の名を…

 雪の降る冬の日、貴方は現れなかった。
 何時間待っても、同じだった。
 この時になって、初めて解った。
 さよならという、言葉の意味が。

 心に冷たく刺さる。
 とても悲しい言葉。

 けれど、私には解らない。
 何故、貴方だったの?
 他の人が言えば良かったのに。
 貴方が言った、あの言葉を…

 私の心は壊れそう。
 もう何も解らない。
 解りたくないから解らない。
 その筈だった。

 けれど、これだけは解る。
 悲しくてたまらない。
 誰か私に教えて下さい。
 私のこの感情の名を…

 誰か、私に教えて下さい。
 誰か…お願い……

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

四季

 可愛らしい初恋をイメージしてみました。
 最後は悲しい終わり方になってしまいましたが…
 けれど、楽しい事があったのも事実です。

閲覧数:56

投稿日:2011/03/05 15:38:24

文字数:704文字

カテゴリ:歌詞

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