夏風が香る午後の日差しに
僕たちは太陽を追いかけてた
それぞれの眩しさを手にして
空っぽになるまで走っていた
何かが空気に触れていき
変わっていくなんて思わずに…
大切だった日々に滲んだ声は
緑青色に染まる夏のヒビ
好きも嫌いも呑み込んでしまえば
あの日の嘘に袖を濡らしていた
約束の束を詰め込んだような
筋書き通りの真実はないよ
流れていく笹船は消えて
一掴みの夏は泡になる…
緑と青の交差点で滲んだ
夏の瀬に浮かぶ波模様
錆び果てたような 青く染まる日々さえ
それを味わいとして生きていけたら…
無くしたものは新しいものを生み出す布石となり
現在(いま)を生む過去に餞別を…
透過していく夏の終わりの中で
緑青色をふと思い出せば
「弱さ」と「強さ」 秘めた心を宿し
染まり始める夕暮れに重ねるよ
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