一方そのころ






ルコと一緒に買い物に行ったルークは買い物の途中でケータイがなっていたのに気がつかなかった。





気付いたルークは覆歴を見た瞬間凍りついた。





そいつはテッドだったから。




そうしているうちにケータイが鳴ったので出てみることにした。







そのころテッドは一回かけたけど出なかったのでもう一回かけることにした。






トゥルルルルル　トゥルルルルル　トゥルルル　ガチャ






　[ハイ]




　「オレオレ！オレだけどさぁ」




　[あいにくオレオレ詐欺はお断りしていますので]




　「ちがうよぉ。テッドだってばぁ。買ってきてほしいものがあるんだけど」





　[なに、早くしてよ]





　「テトちゃんが風邪ひいてさー。フランスパンが食べたいって言ってるから買ってきてくれない？」






　[わかったよ。フランスパンな。じゃ]




プツッ　　　ツー　　　　　ツー　　　　　ツー









切られた。





ま、いいや。買ってきてもらえれば。そう思ってテトのところへ向かった。




















　「今の電話誰から？」





オレの隣に居るルコが聞いてきた。






　「オレオレ詐欺から」






　「はぁ？オレオレ詐欺？」






　「そうそう。テッドから。なんかテトが風邪ひいたみたいでフランスパン買ってこいって」






　「そう。テトが風邪ね。明日の収録大丈夫かしら？」





　「さぁ？早くフランスパン買って帰ろーぜ」





　「そうね」




















その時テトは考え事をしていた。





（私がいなかったらどうなるんだろ…？マスター、ちゃんと私の曲作ってくれてるかな？でも、兄とのデ　ュオはやだな。あれ、頭痛くなってきｔ）





　「テトちゃん入るよー」





そう言ってテッドがいきなり入ってきた。







（来るなぁー！）




そう思ったけど口には出さなかった。






　「ルークが買ってきてくれるって。よかったね。あ、でも他に何かいる？」





　「特に…ない」




あまり声が出なかった。






私、UTAUなのに風邪なんかひいて…





だいたいUTAUって風邪ひくのかなぁ？






そんなことを思っていたらドアが開いた。





エプロン姿のマコがおかゆを持ってきた。






　「テトちゃん大丈夫？おかゆ作ってきたから食べてね」







そう言ったマコの後ろからひょこっとサナが現れた。






　「テトちゃん大丈夫？早く元気になってね」






サナの後ろから小さいのが現れた。







　「テトちゃん…生きてる？」






ルトだった。







　「生きてるよっ変なこと言わないでっ！！」






　「でもみんなありがとう。私は大丈夫だから」





　「そうだよーうちのテトちゃんは強いんだよーだから大丈夫なんだよー」



と言って兄がくっついてきた。




　「やめろっ！くっつくな！離れろー！」






　「えっ何？くっついて？離れないで？」




と言ってもっとくっついてきた。







その様子を見てマコ、サナ、ルトは笑ってる。












その時




ガチャ






部屋のドアが開いた。





　「テト、大丈夫かー？フランスパン買ってきたｚ」






ピシィ




入ってきたルークが凍りついた。






そのあとにルコが入ってきた。





　「あら、もしかしてテト治ってる？よかったわね。お兄ちゃんに治してもらって」






　「！！？よくなぁーい！！！」





バタン







私はそう叫んで倒れた。











そこからは記憶がない。