イントロ
踊り明かした忘却の宴
蒼い薔薇のうえで
交わしたくちづけはひとりきり
孤独はただ甘く

優しく穿つ心臓の楔
淡い雪は熟れて
溶かした約束のぬくもりを
愛でては咽び泣く慈愛

A
虚ろに月を咲かせ
深淵で歌うひとだから
銀糸の吐息絡め
救われていたいのに せめて

B
貴方がつけた傷なら
奥底にしまわせて
痛みを飲み干し
酔い痴れ消えてく
私をとらえて

S
纏い隠れた秀麗な嘘は
朱い砂に埋もれ
誰にも知られずに渡りゆく
鮮やかな退廃

鈍色の虹 時も止めたまま
雨に落ちた景色
誰もが焦がれてた理想郷
皹を撫でてさよなら世界


A
さざめく星を割いて
悠遠を願うだけ なのに
すべてを壊してなお
蕾は開花していく そして

B
貴方にとまる蝶たち
その羽をちぎらせて
軋みは歪に
正しく歪んで
私に与して

S
遠く霞んだ享楽の朧
浅い罠を求め
失くした名前には鍵をした
今宵は蜜まみれ

溺れ沈んだ幻想の迷い
泡に眠る記憶
離した指先がもがいても
二度とは掴めない真理


S
雫流れて清廉は一瞬
白磁の頬散って
飾りたてたひとは顔もなし
身勝手な御伽噺

艶やかに刺す慟哭のたびに
結んだ髪揺れて
ほどいたこの声を縛り付け
愛なら叶わない


S
喰らい尽くした終演の華へ
蒼い薔薇は嘲笑う
最後の絶唱で染めていく
純白の荒廃

喜び捧ぐ心臓の楔
淡い雪の憂い
なぞれば枯れていく夢言葉
泡沫にいくさよなら

アウトロ
踊り明かした混濁の調べ
蒼い薔薇の歌は
ひとりよがりの花
美しく ただ

——ひらがな——
イントロ
おどりあかしたぼおきゃくのうたげ
あおいばらのうえで
かわしたくちづけわひとりきり
こどくわただあまく

やさしくうがつしんぞおのくさび
あわいゆきわうれて
とかしたやくそくのぬくもりを
めでてわむせびなくじあい

A
うつろにつきをさかせ
しんえんでうたうひとだから
ぎんしのといきからめ
すくわれていたいのに せめて

B
あなたがつけたきずなら
おくそこにしまわせて
いたみをのみほし
よいしれきえてく
わたしをとらえて

S
まといかくれたしゅうれいなうそわ
あかいすなにうもれ
だれにもしられずにわたりゆく
あざやかなたいはい

にびいろのにじ ときもとめたまま
あめにおちたけしき
だれもがこがれてたりそおきょ(お)
ひびをなでてさよならせかい


A
さざめくほしをさいて
ゆうえんをねがうだけ なのに
すべてをこわしてなお
つぼみわかいかし[てい]く そして

B
あなたにとまるちょおたち
そのはねをちぎらせて
きしみわいびつに
ただしくゆがんで
わたしにくみして

S
とおくかすんだきょおらくのおぼろ
あさいわなをもとめ
なくしたなまえにわかぎをした
こよいわみつまみれ

おぼれしずんだげんそおのまよい
あわにねむるきおく
はなしたゆびさきがもがいても
にどとわつかめないしんり


S
しずくながれてせいれんわい(っ)しゅん
はくじのほほちって
かざりたてたひとわかおもなし
みが(っ)てなおとぎばなし

あでやかにさすどおこくのたびに
むすんだかみゆれて
ほどいたこのこえをしばりつけ
あいならかなわない


S
くらいつくしたしゅうえんのはなえ
あおいばらわわらう
さいごのぜっしょおでそめていく
じゅんぱくのこおはい

よろこびささぐしんぞおのくさび
あわいゆきのうれい
なぞればかれていくゆめことば
うたかたにゆくさよなら

アウトロ
おどりあかしたこんだくのしらべ
あおいばらのうたわ
ひとりよがりのはな
うつくしく ただ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

甘美の歌姫

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閲覧数:153

投稿日:2022/10/21 14:27:13

文字数:1,500文字

カテゴリ:歌詞

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