題名の無い物語

物語が終わり
表紙を閉じて
何も無い
空白の時間が訪れる

題名の無い
寂しい話
夕陽の中に消えていった
あなたの様にね…

遠い昔に
無くした事を
書いてある物語が終わる

何故か心が動かず
訳もなく読んだ話が…


物語の始まりは
あの児との出会い
生まれて来た命が
手の中で薫る

見上げた空の
鳥を追う様に
伸ばした その手を
風が渡る

そんな あなたの輝く時を
帰らぬ病が覆って
私の腕の中で
静かに息を止めた


物語が終わり
部屋を後にする
残った本は
いつ迄
埃を被る?

窓に映る星は
泪の様に
いつまで
この本を
見つめるのだろう?

可愛いあの児
死んだ話は
時の流れに
苦悩に埋もれて

いつの間にか忘れられ…
永久に眠るのだろう


物語が終わり
表紙を閉じて
何も無い
空白の時間が訪れる

吁々…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい
  • オリジナルライセンス

題名の無い物語

「オンガク」に投稿した「題名の無い物語」と言う曲の詩です。

閲覧数:52

投稿日:2020/05/09 17:50:32

文字数:373文字

カテゴリ:歌詞

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