生まれつき不治の
病を患い
消えゆくこの身に
奇跡の啓示
繰り返す聲は
光へ誘(いざな)い
先には輝く
果実が実ってた


「ネガイカナウカラ...」と誰かが云う
禁断に手を伸ばす


ゆらり
解き放たれる呪縛
満たされゆく本懐
反転していく世界
全てが嘘のよう
溢れ始める希望
この未来(さき)が観てみたいな
天上の御天道様は
能天気に笑ってた


生まれ変わってから
自由を手にして
不穏に近づく
悲劇のメロディ
静寂の夜は
舞台を生み出し
怪異なモノへと
姿を変えてゆく


「ドウナッテルノ...」と誰かに問う
意識が遠退いてく


ぐしゃり
飛び散る紅い飛沫(しぶき)
伝わる鉄の匂い
浸食する支配者に
固く閉ざされた牢
熟し過ぎた果実は
言うほど甘くないか
退廃していく運命(さだめ)
抗わず見続けた


何をどうやったって足掻いたって
消えないこの契約
いつまで続くんだろう
無慈悲な天罰は
こんな事になるなら
手を伸ばさなかったのに
永遠(とわ)の生(せい)の代償それは


潜み続ける呪縛
積み重なる後悔
叶えられない願い
全てデリートして
あの日の甘い蜜は
この未来(さき)も香ばしいのか
天上の御天道様は
蔑(さげす)み嗤ってた
何処かの誰かさんが
無情にも堕ちている