蝉時雨と風鈴が 醒めない夏の風情となり
慌てて乗り込んだ汽車は 入道雲を突き抜けていく 未知の途中
風は強く、暗雲が立ちこみ始めている
沈みゆく行き先ならレールを変えろ すぐに
季節は涼やかに何かを運んでいく
いつかの声は無く 夏の日、消えゆく思い出…
急勾配な道の間を 踊るようなステップを踏む
美しい軌道を並べ スイッチバックをして進む 夏を残して…
晴れた日の夕焼けは 迷子になる気持ちを
落ち着かせていくよ 重なる日々を超えて
涙を散らしながら 汽笛は響いていく
水面は音に揺れて 残響は消えていく… 空に…
短い夏が過ぎて 何かが戻っていく
ぐずつく雨さえも 見透かし流れていく
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