こぼれるようにしきつめるように
落としていけば良いんだって
誰かに見せるために包み込んで
それが溶けてなくなってしまう前に

いつか誰かに見せて笑ってもらうんだって
集めてた大切なものは今じゃくすんで
片付けるのも嫌になってきている
部屋の隅に追いやって無かったことに

使い捨てにしてきたのに向こうから
言葉が僕に帰りたがっていたんだ
ノックをしようと拳を持ち上げては
俯いて今もまだ迷っているんだ

気がつかないフリで新聞を取るフリで
迎えてあげたって良いんじゃないかな


浮かべるように吹き上げるように
散らしていけば良いんだって
誰かに繋ぐためにねじり上げて
それが千切れてなくなってしまう前に

いつかみんなに知って感じてもらうんだって
しまい込んだ欠片たちはいつからかひび割れ
見分けるのも鬱になってきている
黒い袋の中投げ込んで無かったことに

置き去りにしてきたのに向こうから
音色が僕に会いたがっていたんだ
声をかけようと近くまで寄っては
躊躇って今もまだ泣いているんだ

気にしてないフリでコーヒーを買うフリで
笑ってあげたって良いんじゃないかな


もしもさ答えが動かないひとつだけなら
僕はそこを見つめていられると思うんだ
でも本当は答えなんて動き回ってて
追いかけるだけで疲れるネコみたいだから

いつ来るか知れない気まぐれを待つなら
今持ってるだけの大好きをまき散らそうよ
だってほら君の顔はもう待ちきれないって
疲れた顔の中に少し浮かんでるんだから


飼い殺しにしていたのに向こうから
吐息が僕と話したがっていたんだ
顔を見たいって待ち伏せをしては
タイミング悪くまだいじけてるんだ


そこには栄光はない名誉もない
甘い甘いユルサレも何もない
バカみたいってすぐに恥ずかしくなる
何もできないって塞ぎ込んでしまう

じゃぁ最初は意味があったこと？
それは常に意味を失わない？
段々分からなくなってきたよね
透明なものに名前を付け続けてた

それなら最初から君に有ったものを
誰も知らない君だけの透明を
最後の涙に反射させてキラリ
終わらないまま続けていけばいつか


それが君と僕の永遠になるよ

最後の涙に反射させてキラリと