リンは壁に耳をくっつけて、どうにか盗聴を試みていた。
「何してるんですか、リン様」
「だって、何はなしてるのか気になるじゃない!」
 すると、メイコが言う。
「それについては、彼女に説明してもらいましょうか」
 ユキが、決心したように顔を上げた。

「ミキさんは、闇商人なんです」
「闇商人?」
 リンが聞き返す。
「はい。違法に特殊な位、種族、あるいは力を持った人や悪魔、天使などを殺し、解剖して、その臓器や肉、その他多くの体の部位を裏ルートを使って売り飛ばすのです」
「でも…。臓器なんか、病気の人に沢山…」
「そういうものではないんです。のろいや危険な魔法に使うんですよ。その材料のひとつとして使うんです。勿論、誰かを殺しているわけですから、違法ですよ。でも、なかなか見つけられないんです、そういうの。それで…」
「待って」
 メイコがとめた。
「何で学校の先生が、そんな子を追っているの」
 確かに、と言う様にルカがうなずくと、わかっています、と言うようにユキは続けた。
「先生は、私たちが住んでいるあたりでは有名なエクソシストだったんです。それで、私が先生にお願いしました」
 少し間を置いて、ユキは顔を上げた。
「姉を退治してください、と」

「つまり、ユキちゃんはミキちゃんの妹で、先生はそのあたりのすごい人。ユキちゃんは、ミキちゃんが闇商人として動いていることを知って、先生を頼った、と?」
「はい。そういうことです。先生は危険だから、と私を近くにおいてくれて、とても感謝しています」
 とは言うものの、ユキはまったくうれしそうな表情などしておらず、見た目の幼さに反比例するように表情は暗かった。すべて本心ではあるまい。本心の中の、ほんの一部を言っているだけに過ぎないのだろうということは、誰の目にも明らかだった。
 ふと、メイコが言った。
「きっと先生には救えないわよ、あなたのお姉さんはね」

 カチャ…。
 小さな音を立て、ドアが開いた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

鏡の悪魔Ⅴ 24

こんばんは、リオンです。
 祝 ☆ D I V A 発 売 ☆
ほしいですね、DIVA。
いろいろと魅力的なモジュールやら選曲やら。
だれかかってください(ぇ
双子かわいいよ双子

閲覧数:288

投稿日:2010/07/30 00:06:57

文字数:832文字

カテゴリ:小説

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