手放した音だけを
もういっかい集めてみたら
今よりはマシな歌が
出来上がっていたのかな
忘れることにした
過去の駄作を書き換えて
誤字脱字も正したら
もう一度歌えたのかな
"もしも"ばかりが
募って僕の"今"を揺さぶるから
僕の音はなんだって
なんで歌っているのかなんて
とっくにわからなくなっている
それでも奏でたいんだって
がむしゃらに弦を弾いたって
切れた鋭い糸の先に
弾かれて傷付いただけ
あの人はあんなに上手で
羨ましいと妬ましい
そういうクソみたいな思いが
僕を支配して譜面を歪ませた
不協和音の鳴る方は
耳を塞いでもままならず
苦しいから
狂おしいから
全部投げて走ったんだ

負け犬のように吠えている
耳障りな雑音だと貶した
初めから最後まで
ちゃんとやれたことないから
ヘッドフォンで覆って
瘡蓋を剥いだ
夜の空に歌って
浸って寒い痛い
厨二みたいなリリック
書き殴って
泥臭くても
それが僕の声でした
あの人は努力で天才で
妬ましいの恥ずかしい
腐った思考と語彙に囚われて
机上の妄想に散った
不協和音の鳴る方は
耳を塞いでもままならず
苦しいから
狂おしいから
走って転んでいた

切れた弦をもう一度
丁寧に張り直して
二度はないと胸を叩く
埃被った音楽を
誇り高く生きる為
あの人はあんなに上手で
羨ましいが勇ましい
そういう言葉が僕なりの
道になって行くように
不協和音の鳴る方は
何度も越えてきただろう
苦しいけど
狂おしいけど
立ち上がって歩いてる
手放した音はもう
この手には戻らないけど
過去に近い音と今を
重ね合わせて歌ってみるよ
今度こそ歌える歌を

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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音楽

閲覧数:88

投稿日:2023/08/02 21:03:32

文字数:693文字

カテゴリ:歌詞

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