A

心のほつれを引っ張って
自分のことをばらばらにしてみた夜に
よしておけばいいのに
冷たくて柔らかい底を覗いた夜に

B

円形のテントの真ん中
今にも崩れそうなバランスで
その間にもほら　失くしたものたちだよ
刹那のサーカス　脆く　一夜限りの

S

歌わなくてもいい歌を歌え
歌わなくてもいい歌を歌え
君が君であるために
夜を壊される前に

A+C

意味の海に身を投げて
目を開けたまま眠ったフリはしないで
言葉は雄弁だけど　君の軌跡は美しい

生きていてほしいのだ　たとえそこに意味はなくとも

S'

歌わなくてもいい歌を歌え
歌わなくてもいい歌を歌え
君が君であるために
夜を壊される前に

SS

そう、見なくてもいい夢を見て
望まなくても来る朝を望む
いつも縋り続けてよ
救わなかった希望も

~~~
よみ
※譜割は一例
譜割中の凡例：()=一音節、[]=発音しない、<>=先出し

A

<こ>ころの　<ほ>つれを　ひっぱって　3/3/5
<じ>ぶんのこと[を]　ばらばらにしてー　みたよるに　5/8/5~7
よして　おけば　いーいのに　3/3/5
つめたくて　やわらかいそこを　のぞいたよるに　5/8/5~7

B

えんけいの　てんとの　まんなか　5/4/4
いまにも　くずれそうな　ばらんすで　4/6/5
そのあいだにもほら　なくしたものたちだよ　9/10
せつなのさーかす　8

もろく　3
いちやかぎりの　7

S

うたわなくても　いい　うたをうたえ　7/2/6
うたわなくても　いい　うたをうたえ　7/2/6
きみがきみである　ために　8/3
よるをこわされる　まえに　8/3

A

いみの　うみに　みをなげて　3/3/5
めをあけたまま　ねむったふりは　しないで　7/7/4
ことばは　ゆうべん　だけど　4/4/3
きみのきせきは　うつくしい　7/5

C

いきていてほしいのだ　10
たとえいみはなくとも　10

S'

うたわなくても　いい　うたをうたえ　7/2/6
うたわなくても　いい　うたをうたえ　7/2/6
きみがきみである　ために　8/3
よるをこわされる　まえに　8/3

SS

そうみなくても　いい　ゆめーをみて　7/2/6
のぞまなくても　くる　あさをのぞむ　7/2/6
いつもすがりつづ・けてよ　8/3
すくわなかったー　きぼうも　8/4