ガードレールの足下に供えられた花が苦手だ
日常にいきなり「死ぬ」ってことが手触りを持って割り込んでくるから

遺された人たちの 数少ない気持ちのやり場に
とやかく言うのもなんだかなあ 見て見ぬふりの帰り道

誰にも聞かれてないのにさ 何にも壊してないのにさ
いったい誰に言い訳してるんだろう
自分の心の中までさ 自由にふるまえないならさ
いったい誰が僕を愛し切るんだよ

あの子が寝坊したって気まずそうな連絡が
僕の方が家が近いから少しだけでも助けに行こうか

だけどちょっとしんどいな 昨日 夜更かししたしな
わざとらしく「ごめん」ってつぶやいて布団に顔をうずめた

誰にも見られてないのにさ 迷惑かけてもないのにさ
いったい誰に謝ってるんだろう
自分の心に訊いたらさ 自分に胸はれないからさって言った
自転車飛ばして愛に生くんだよ

赤に青を混ぜても 青に赤を混ぜても 最終的にピンクになる
情けは人の為ならず でも確かに笑う声になる そうだろう

誰にも聞かれてないからさ 何にも壊してないからさ
どんな酷いことだって思えばいい
自分の心の中だけは 自由にふるまうことからさ
本気で誰かのこと 愛していたいなら

思っていることと言いたいことは違う そして
どちらも嘘じゃないし 正しさもない
正直に生きていたいならさ 答えはひとつじゃないはずさ
そこから信じた愛を選び取るんだよ

ガードレールの足下に供えられた花が苦手だ
気まずい気持ちで見上げた月は綺麗なはずなのに濁って見えた

あの子が返してくれた たったひとつの笑顔に
目をしかめるような太陽もやさしく見える帰り道

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鎮魂花

「鎮魂花」の歌詞です。
作詞・作曲 朴之感想文

閲覧数:94

投稿日:2022/10/01 18:34:36

文字数:690文字

カテゴリ:歌詞

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