【ネガティブにポジティブ】

いつの間にかスタートした 1プレイヤーゲーム
特にやりたかったわけじゃないけれど
敵の猛攻をかいくぐりつつ
淡々と敵を倒しスコアを重ねてゆく

辺りは砲弾が飛び交うステージで
味方という概念もこの場には存在しない
見えているものすべてが自機に不利に働くように
100パターンのスクリプトが絶妙に仕組まれている

アイテムに見えるオブジェクトも
巧妙に仕掛けられたトラップで
引き寄せられた三流プレイヤーは
ことごとく散ってゆく

突き進んでゆく　どこまでも果てしなく
ダメージを受けて煙を撒き散らしても
リセットボタンを押すわけにはいかないのに
ライフゲージが残り僅か

鳴り止まない WARNING メッセージ
そんな事情なんて誰も気にしない

キープしていた必殺技も
くだらないタイミングで暴発して
一気に形勢逆転　敵に囲まれて
逃げ場を失っている

突き進んでゆく　見えないゴールを目指して
最後のブラスターもとっくに壊れてしまった
リセットボタンを押すわけにはいかないのに
ライフゲージが残り僅か

先に散っていった残骸を追い抜く時だけ
赤点滅していたライフゲージが
少しだけ、ほんの少しだけ、回復する

突き進んでゆく　どこまでも果てしなく
ダメージを受けて煙を撒き散らしても
リセットボタンを押すわけにはいかないのに
ライフゲージが残り僅か

突き進んでゆく　見えないゴールを目指して
最後のブラスターもとっくに壊れてしまった
リセットボタンならいつでも押せてしまうのに
いつまでたっても手が届かない