「あら、どこへ行ってたのよ…レン。」






城に帰ると、リンの様子がおかしいと侍女長様が仰ってた。


リンの寝室を覗いてみるとベッドの上で
ドレスのまま座り込んでいるリン。


ー普段ならシワができるからと必ず部屋着に着替えるのに。



「どうかされたのですか?リン様。」


ベッドの近くにかけよると、リンは抱きついてきた。


「リ……」


「カイト様がっ…カイト様がぁ……!!」


カイト様…?

カイト様は海の向こうの国の皇太子で次期国王。
そんな彼とリンは婚約者だ。


「カイト様がどうにかされたのですか?」

リンは昔からカイト様に、想いを寄せている。





「カイト様にっ……


想い人ができたのよっっ…!!!」



怒りに満ちた声でリンは言った。

想い人…?


「だからわたしとの婚約を破棄なさったのよっ!!!

なぜ、今さらっ………!!」


ベッドのシーツをグシャっと握りしめるリン。


「リン様…」


「…うだわ。そうだわ。」


何かを思いついたようにリンは笑いだした。




「カイト様の想い人を殺してしまえばいいのよ!

ううん…それだけじゃ駄目ね。そうね…

想い人の一族みんな皆殺しなんてどうかしら!?」



リンは狂気に満ちた笑顔を僕に見せた。

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悪ノ想イ[自己解釈 小説] 3

閲覧数:96

投稿日:2012/11/10 19:56:53

文字数:562文字

カテゴリ:小説

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