《1番》

絶景かな 絶景かな 絶景かな 絶景かな 

眼下に見ゆる 花の海 値千両と云うけれど 

想い浮かぶや 君の事

薄紅色に吹雪く華の 下で重ねた逢瀬  

髪から香るは蘭奢待か 交わす口づけ正しく甘露

人ならぬ道の 果てにあるものは 吹き荒ぶ僧佉(そうきょ)

ならば是非も無し!!

この想いを罪と云うのなら 仏よ何故に与えたか

喩え浜の真砂は尽きるとも 人の世続く限り 艶恋(イロ)ノ道 尽キズ


《2番》

絶景かな 絶景かな 絶景かな 絶景かな

月を背に舞う 夜桜は 値千金と云うべきも 

想い浮かぶや 君の事

白銀色に輝く月の 下で重ねた逢瀬

衣をぬぐ様は双樹の沙羅 肌に浮かぶは玻璃の珠

一夜の涅槃と 引き換えにするは 一中劫の罰

それでも構わない!!

この身も心も菩薩行を 積む為だけにあるのでは無し

喩え浜の真砂は尽きるとも 人の世続く限り 艶恋(イロ)ノ道 尽キズ

《ラスト》

花の命も人の命も 春の夜の夢の如く 同じ儚い命なら

派手に咲いて 艶やかに舞って 舞って 舞って 舞って

後はド派手に散れ!!

この想いを罪と云うのなら 仏よ何故に与えたか

喩え浜の真砂は尽きるとも 人の世続く限り 艶恋(イロ)ノ道ハ尽キマジ



[用語集]

 蘭奢待:東大寺にある天下第一の香木。それぞれの漢字の中に「東・大・寺」が入っている。
 
 甘露:仏様の飲み物で、とても甘く飲んだ者に不老不死をもたらす。
 
 双樹の沙羅:釈迦が入滅(亡くなった事)した際、釈迦の両脇にあった沙羅の花が赤から白へと変わったと       言うエピソードから。「平家物語」の冒頭でも読まれ、平家のシンボルカラーが赤で源氏の
       シンボルカラーが白で会った事から、平家没落の例えにも使われた。
       尚、この歌の場合は・・・・

 玻璃:水晶の事。肌に浮かんだ汗を真珠に例える事があるが、真珠と言う言葉が一般的になったのは
    明治時代になってからであり、石川五右衛門のいた時代にはまだ一般的ではなかったので、
    代わりにこれを持ってきました。
    尚、玻璃は仏教における七宝の一つでもあります。

 涅槃:この世でのあらゆる感情を超越した状態。または、苦しみや悲しみから解放された状態。
    また、あの世を指す事もある。

 菩薩行:菩薩になる為の行い、単に善行を指して言う事もある。この場合は後者。
     不倫は明らかに菩薩行に反する行為なのでこの言葉を引っ張ってきました。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

艶恋(イロ)ノ道ハ尽キマジ

石川五右衛門が上司(一説には服部半蔵とも)の妻と不倫をしていたと言うエピソードから生まれた曲です。
本来は、もっと五右衛門らしい曲にするつもりだったのですが、いつの間にか仏様を批判する様な曲になってしまいましたww

仏教用語を多用しており、歌詞が難解なので用語集をおまけに付けておきました。

閲覧数:115

投稿日:2012/05/27 22:20:32

文字数:1,095文字

カテゴリ:歌詞

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