夜の帳が緩やかに下(さ)がり
星屑が舞い踊る夜に友と酌み交わす
今は琴の音のみが嫋(たお)やかに響き
君が弾く様(さま)を眺めて杯を重ね行く
月の光に照らされて君は柔らかく微笑む
引き留める言葉を失ったまま秋の夜は過ぎ行く
雲間から光が差し込む
月が統べるこの夜更けよ
友よ弾いておくれ懐かしいあのときの歌を
明日も続いてく営みに
流されそうになっても
友よ忘れないで一緒に過ごした日々を
琴の音遥か星の海原へ
迸(ほとばし)るその旋律は夜空に溶け行く
今は誰も知らない儚い音だけど
君の手に宿る力を僕は知っている
月の光は抗えぬまま時に流され去る
押し留めることも出来ぬまま秋の夜は過ぎ行く
時の河は水面揺らして
時代を押し流しても
友よ忘れないで変わらないものがあることを
明日も生まれ行くその歌を
僕らの生きる証を
友よ弾いておくれ新しい君の歌を
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