まだ　歩き出した　僕は　歩き始めた僕は
まだ脆弱なままで　まだ　足は貧弱なままで

まだ　歩き出した　僕は　歩き始めた僕は
まだ何も知らないまま　どこへいくか知らないまま
今更罪滅ぼしだなんて　殊更付き合う義理もないが
そこまで言うならとついていく　おぼつかない足取りで

まだ　歩き出した　僕は　歩き始めた僕は
よく前も見えないまま　どこにいるか知らないまま
今更懺悔させておくれと　遅すぎる言葉をひり出した貴方
そこまで言うならとついていく　感覚の乏しい両足で

まだ　歩き出した　歩き出した　歩き出した　歩き出した
歩き出して間もない　勝手も知らない　おまけに雨が降っている
今更　尚更　僕はカタチを失って溶けた　作り直して
やっと手に入れた体を使って　ついていく
今更ついていく

まだ　歩き出した　僕は　歩き出した僕は
よく音も聞こえないまま　手を引かれてついていく
本意ではないけれど
今更許してくださいと　目の前で腹を切られたとこで
何の感動も生まれないが　昔はそう願っていたので
今更見てくれと言われても　意識を保つ気力もないが
面倒くさいので突っ立ったまま寝る　そっちのほうが大事