【第2話】MET
宙に浮いた状態では、反論も、文句も言えない私は、為すがまま、少年に連れて行かれた。
一体何処に行くのか。
一体何をしようというのか。
何も分からずに、落ちたくない、死にたくない、から少年につかまっている。
「ついたぞ。もう、大丈夫だ」
ふわ、と地面に降り立った。
「ドコ…?ここ…」
「中に入ればわかるよ。来い」
相変わらず、というかさっき出会ったばかりなのだが、いちいちムカつく奴だ。
目の前には、立派な一軒家。
玄関も立派、窓も立派、ポストさえも立派だ。
ていうか、ここは山奥。
ポストはいらないと思うのは、私だけだろうか…。
しかし、山奥だというのに、しかも夏だというのに、蝉の声がしない。
静かだ。
「ただいま、みんな。俺、レ…」
そう言って少年は、家の中に入って行った。
私の手を引いて。
「…おかえ…きゃあぁぁあ!!!??どうしたのよ、レン!!!!???」
「どうしたって、何…」
中から出てきた、20代後半くらいの女性が、私を見て悲鳴に似た声を上げた。
どうやら、少年の名前は『レン』というらしい。
「全く…!どうせ誘拐してきたんでしょ!!?帰してきなさい!その子が可哀想でしょ!!?」
私のことだろうか。
……まあ、誘拐といえば誘拐かもしれない。
「違う、違うって、メイコ姐。そーゆー早とちりするとこ、やめたほうがいいよ」
「なぁにが違うっていうの!?」
この人たち、何者??
「―――煩いぞ、メイコ、レン」
また中から出てきた。
今度の人は、前2人とは違った雰囲気。
頭にゴーグルをつけている。
「ちょっとあんたからも言ってやりなさいよ!!レンに…」
「そんなことより、その女。外にいさせるほうが可哀想だろう。上げてやれ。」
「あ、そうね!ごめんね、さあ、どうぞ!!」
女の人がぐいぐい私の手を引っ張る。
中に入ると、そこはごく普通の一般家庭みたいなリビングだった。
「お茶出すわねー」
女の人は、嬉しそうにキッチンでお茶の準備を始めた。
「―――お前、名前は?あたしは、グミだ」
「えっと、リン…です」
「今日、奴らがちょっと大きい攻撃を仕掛けてきてさ、民家にあたった訳。それで、こいつは、奴らに顔を見られたんだよ。俺が伏せろって言ったのに。」
こいつ………!
いちいちホントにムカつくなぁ…!!
「そうか…、では、ちゃんと説明しなくてはならないな。」
「あの…皆さんは、何者で…?」
レン(だったけ)が溜め息をついた。
いつか、痛い目見せてやる。
「あたしたちは……『ディフェクト』って、呼ばれてるかな。周りには。」
グミさんが、淡々としゃべる。
『ディフェクト』
私の中で思い浮かぶのは1つだけ。
「でぃふぇくと…って、あの…?」
グミさんが不敵に笑った。
レンも、(顔はかっこいいから)かっこいい笑みを浮かべる。
メイコさんも。
そして、3人は同時に言った。
「「「その通り」」」
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ご意見・ご感想
しるる
ご意見・ご感想
あれぇ…ぐみちゃんが、かなりキリッと(・ω・)
いやいや、もう一人は兄さんやろ(・∀・)
だって、前作で悲しい結果だったし、今度こそ出番ある!
2012/08/26 16:12:27
イズミ草
ほほう、そう来ましたか…。
続きはWebで!!(嘘ですww
2012/08/27 10:49:40
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
グミちゃんが何と勇ましい口調に!
もう一人…。
ミクだったら切り札っぽそう。
カイトだったら足手まといっぽそう。
ルカさんだとめーちゃんとダブルリーダーか単独リーダーっぽそう。
がくぽだと大御所っぽそう。
結論。さっぱり見当つかんwww
2012/07/24 20:08:49
イズミ草
みんな微妙ですよね―――www
次で出す予定です。
確かに、がくぽさんは大御所っぽいですね…。w
2012/07/24 21:04:37