ああ 八月の空は 夜明けの青に染まり
君と僕との遠い約束 思い出させるけれど


高く飛ぶことに憧れていた 空を駆けることを夢見ていた
自らの意志と信じて 翼を手に入れた
うなる風音に身を任せ 初めて見たはるか下界の朝
いつか大空を支配すること 自由に飛ぶこと願った


青を斬れ 鋼鉄の鳥
翼には紋章を背負い
天を裂け その命棄(す)つとも
僕は舞い降りた 君を見つけた


heavenly…飛び込んだ空は 紺碧の光に溢れ
あくまで美しいままで 夕立を降らすけれど


疾(はや)く飛ぶことに憧れていた 誰より先行くことを望んだ
それが至福だと信じて 疑いを切り捨てた
きしむ鉄骨の響き背に 研ぎ澄ます 猛禽の爪
いつしか空を支配すること 自由の意味を失くした


紅(あか)を降らせ 鋼鉄の鳥
衝撃波(ソニック)の歌声奏でて
鉄を裂け その命奪えども
君が笑った 世界が変わった


innocently…蒼穹の際(きわ)で 君は無邪気に微笑み
“雨の降らない空 あればいいのにね”と言うけど


雲を散らせ 鋼鉄の鳥
だけどもなぜ この空は
どこまで昇っても晴れていかないんだ?
君が泣いた 理想が消えた


Soar into the air 大地蹴って
Soar to the sky 籠を破って
Soar into the blue 鎖解いて
Soar to the heaven… はるかなる晴天へ


はるか海と空染め分ける 真空の地平にひそむ鳥
もしも見つけ出せたら 自由になれるのかな
その時こそ僕は君を乗せ 僕が焦がれた世界を見せてあげよう
分厚い雨雲を突き抜け 君の願う至高の天空へ至ろう


遠ざかる地上―――――。
流れ去る煙―――――。
風を切る鋼―――――。
近づく青―――――。


Soar into the air 風をまとって
Soar to the sky 爪を抜き捨てて
Soar into the blue 君を掴んで
Soar to the heaven… 高く


虹架かる 騒乱の空
束の間の夢信じてた
降り注ぐ 鉄血の雨
君が消えた 空が残った


Clarity… 終戦(はちがつ)の空は 思いのほか透明で
喪った痛み鮮やかに映すけれど 戻らない夏 戻らない君


それならばこの翼で もう一度旅に出よう
あの日見た二人の幼い陽炎のありかを
君を最果ての緑の樹の下に眠らせ
僕は一人 夢の続き 追いかけ続けよう


天駆ける 堕ちた鳥
鋼鉄の翼で 光より疾く
蒼いエーテル 突き抜け
雨の降らない永遠の空へ


Soar into the air 空と海と
Soar to the sky 夜と朝と
Soar into the blue 君と僕と
Soar to the heaven… 切り裂いて


砕けたガラスの星の海に溺れる
あのどれか一つが 君の探した夢なのか

深まりゆく藍―――――。
燃え盛る虹―――――。
羽ばたく銀―――――。
動き止める光―――――。
君が見えた 世界が揺れた


Soar into the air 空と宇宙(そら)
Soar to the sky 光と闇
Soar into the blue 未来(まえ)と過去(あと)
Soar to the heaven… 切り裂いて どこまでも


はるか彼方 輝く聖十字(ロザリオ)
永遠の晴天は何処にある
祈り託す 藍色の天空
僕は翔(と)んだ 風が生まれた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Indigo Fine Sky ‐another story of “Iron Bird”‐

戦争シリーズ「アイアン・バード」の派生作です。
もともとは全くそれと関係のない作品だったのですが、書いている途中でなぜか戦闘機が出てきてしまったので「じゃあアイアン・バードの別ストーリーとして書こう」ということでこういう作品になりました。

私はいつもサビや中途半端な所の歌詞にぱっと思いついたものを当てはめ、それに前の部分をつなげていくのでこのような事態がよく起こります・・・(苦笑)

飛行機乗りに憧れて、空軍兵として空を舞う道を選んだ“僕”。戦を恐れ、自らを縛る時代の流れを拒む“君”。戦乱の中で出会った二人はいつしか心惹かれあい、はるか雲の上にある、何も縛るもののない“自由な大空”に憧れますが・・・

昔読んだ戦闘機漫画で一番心に残っている話をもとに書きました。なので、背景の世界観としては「アイアン・バード」より日本っぽい感じです。
雨の降らない空へ、人はいつかたどり着けるのでしょうか―――。

閲覧数:246

投稿日:2013/08/21 14:27:27

文字数:1,451文字

カテゴリ:歌詞

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