青色

ふっと見上げた快晴に
「あぁ、うんざりだ」と唾を吐いた
真っ青な風景なら心根だけでもう十分さ

眩しすぎて下を向いた
上なんて見て歩けるもんか
この目が痛いのは希望がずっと照らすから
今日も風はすれ違いに雲を一つ落とし去った
まっさらなその影を
どうかこの感情に寄こしてくれよ

声、乾いていく
視線に焦がされる
笑いながら泣くのも疲れ果てた
もう隠して、あの太陽
生まれた理由も半端な気分も流したいから

雨々、降れ、降れ
この青い心を消しとばしてしまうくらいの
最大瞬間風速でどうかして
ハレの日も無いのに
ケガレてしまってみえる悟性を洗うような
記録的大豪雨をさぁ
今、ほら


ぱっと広がる群青を知らないフリして笑いながら
また今日も反対の坊主を幾つも吊るして並べた
そうしても週の予報は太陽ばかりが並んでいる
この空に希望抱いたっていつも無駄になるんなら
どっかへ行こう

ここじゃない場所
偶に雨が降って
偶に晴れて互いが恋しいような
傘を忘れて汚れようとも
誰一人とて笑い出しやしない場所へ、さぁ

彼らは何処へやら
この空渡る侭
誰も届かない場所へ
前線をずっと行ったその先まで
「ハレルヤ！」
乾いたこの青い心に世界を流すほどの
観測史上最大級の雷雨を

サヨナラをしよう、否応も無く
晴れていなければならなかった日々を
もう曇ろうが晴れようが自由
天気はもとよりそういう物であるはずだろう
「我らは今、台風の目よ！」

雨々、降れ、降れ
この青い心を消しとばしてしまうくらいの
最大瞬間風速でぶっとばせ
晴れ渡る青が
陰り、曇り、落ちる
このまま全てを
忘れられるような天変地異を
今、ほら


ふっと見上げた快晴に
「久しぶり」と唾を吐いた
真っ青な今を謳う
誰かの言葉が少しわかる気がした