「スズミさん…!良かった~気が付いたんだぁ…。」
「木徒ちゃん?…あれ?私…?」
「倒れたんだよ、大丈夫か?」
目が覚めると自分の部屋のベッドに寝かされていた。私はどうやら倒れてしまったらしい。さっきまであんなに痛かった頭は嘘みたいにスッキリしていた。
「詩羽さん、私どの位寝てたんです?」
「半日位かな。気分は?」
「ええ、大分スッキリしてます。」
「さっきまで奏先生付きっ切りで看病してたんだよ~もうすっごく心配してて…。」
「…奏先生って…誰?」
「え…?」
聞き覚えが無い名前だったので聞き返した。だけど木徒ちゃんは明らかに驚いているみたいで…。
「ねぇ、木徒ちゃん、奏先生って誰?」
「スズミさん…?」
「木徒、ちょっとこっちへ…。」
その時ドアが開いて見覚えの無い先生が来た。
「…大丈夫?」
「…あ、はい…えっと…?」
「…今日から担当になる奏騎士です。よろしく。」
「初めまして、よろしくお願いします。」
「…あー…っと、下のマスコミ対応を頼まれてるから、説明なんかは後で、それじゃあ。」
そう言って先生は慌しく部屋を出て行ってしまった。昨日のコンサートの事で忙しいのかな…?ふと見ると木徒ちゃんは今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「え…木徒ちゃん?!大丈夫?!どうしたの?!」
「う、ううん!何でも無い!ちょっとケーキ食べすぎちゃって…お腹痛くなっちゃった
かも…!し、下で薬貰って来るね!」
「木徒!」
走り去った木徒ちゃんを追う様に詩羽さん迄出て行ってしまった。どうしたんだろう、皆…。
「変なの…。」
BeastSyndrome -47.残酷な笑顔-
※次ページはネタバレ用の為今は見ない事をオススメします。
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