絹の肌鞣した草原(くさはら)に
嘲り笑った鳥の歌
張り子の三日月浮かぶ空
口笛は何処(いずこ)へ消え去った


綿の首絞った独りきり
戸惑い走った足の裏
迷い子の頭撫でる手の
優しさは何時から無くなった


遊び過ぎた虚ろ目の
案山子が伝えた言の葉は
「女子(おなご)の行方は知れないな」
腹の中問いかける


探す探す後姿を
追いすがる我が身を何(なん)と言おう
遠い記憶 刹那に消えた
祭の金魚はまだ見つからない



糸の髪散らした藪の中
罵り拝んだ傍らで
年子の蝉時雨がなる村
雪洞(ぼんぼり)は何時まで照らされた


忘れられた神棚で
供物が呻いた言の葉は
「名残惜しけりゃ求めなせぇ」
気にもせず頷いた


探す探す優しい手を
抱き寄せた我が身を悦ぶ顔
朽ちる記憶 何故手放した
祭の金魚はまだ見つからない



探す探す懐かしい場所
微笑んだことすら無下にして
霞む記憶 あともう少し
祭の金魚はまだ見つからない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい
  • オリジナルライセンス

供養の人

大切にしてくれたあなたの下へ


……友人から「金魚」というお題をもらったもので…書いてみたら残念なことに。金魚もう関係ない…。

激しく説明のいる歌詞だなぁと思いながら。

人形(=我が身)は、祭の日に供養されてしまったけれど、そのことに気付かずに持ち主を追い求める…みたいな感じです。
祭の日に見た金魚を目印に探しているようです……。
一応、少しずつ近づいてる感じを出そうと思ったのですが…惨敗してます。……というかこれってメリーさんじゃね?


今、帰るから。

閲覧数:68

投稿日:2012/08/23 19:13:54

文字数:422文字

カテゴリ:歌詞

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