(コラボ用)
初めに、神は1人の願いを叶えられた。
空があり、地があり、
木には実りがあり、辺りは豊かな水に満たされている。
神は、生きることに何の不自由も無い暮らしを与えてくださった。
そこにまた何かを望むなど、誰も想像しなかった。
ところがある日少年は願った。
小さな、けれど、途方もないことを。
神は笑みを湛え、お聞きなさった。
神が教えてくださったのだ。
願いを持つことは贅沢ではないと。
そして、神は優しかった。
手ずから創造されたこの世界の
この地の上に命を与えた、愛しい生き物達の
願いを聞いては叶えてくださった。
豊かな世界で、生き物は増えた。
それぞれが生きるうちに願いを持った。
いつしか願いは溢れた。
偉大なる神の、その手に余るほどに。
神は平等であった。
叶う願い、叶わない願い。
差を無くす方法がひとつあった。
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神は手元に人に似たものをを形づくられた。
蛇の知を、
夢魔の翼のひとかけらを混ぜて。
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神はあらためて教えてくださるのだ。
願いとは
泡沫であると。
目覚めれば消える
夢と
同じように。
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