【ミク】
毎夜、気が付けば
この場所に立っている

唄が、聴こえては
誘われて辿り着く

【レン】「オイデ、オイデ、手ノ鳴ル方ヘ」
【リン】「オイデ、オイデ、恐ガラナイデ」

【ミク】
この世、果てるまで
傍に居ると誓った

あなた、愛しさに
目を覚ました欲望が

暴走、暴走して夜を震わす
静寂を破って あの声が響く

【レン】「望ミ、願イ、叶エタモウゾ」
【リン】「望メ、願エ、夢見タ明日ヲ」

【ミク】
―――叫んだ

あの人を奪ったあの女に報いを
あの人を騙したあの女に裁きを
あの人とあたしに壊れない絆を
あの人とあたしに幸福な明日を

【レン】「望ミ、願イ、聞キ届ケタリ」
【リン】「汝、契リ、忘レルナカレ」

【ミク】
そして、気が付けば
あの人がとなりに居た

こんな、幸せが
ずっと続くと思っていた

だけど、永遠に
明日はやって来なかった

だけど、満たされた
愛しい、あなたの、その手で――

【レン】「コレデ、奴ハ、オ前ヲ刻ム」
【リン】「ズット、ズット、消エヌ傷痕」

【ミク】
あなたの中で生きれるのなら
それがあたしの幸福だわ

【レン】「汝、契リ、果タシテタモレ」
【リン】「汝、生命、我ラノ元ヘ」

【レン】「オイデ、オイデ、手ノ鳴ル方ヘ」
【リン】「オイデ、オイデ、恐ガラナイデ」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

恋々狂夜

熱に浮かされながら書きました。
風邪引きがこんな時間まで何やってんだって感じですね・・・orz
題名の読みは「レンレンキョウヤ」です。

ミクとリンレンでやってみるのも楽しいんじゃないかと書いたのですが、
内容が激しく楽しくないです(苦笑/何でこういうのしか書けないのか

ある男に想いを寄せた女が、毎夜聴こえて来る唄によって狂っていく物語です。

唄を歌っているのは神様を騙る双子の狐。
女の慕情を利用し、その魂を奪おうと毎夜夢うつつに語りかけていた。
その内に女は狂っていく。
密かに想いを寄せていた男を恋人と思い込み、
その男をある女(その男の本物の恋人)に奪われたと信じた。
耳元で囁く声。
―――望みを、願いを、叶えてやろう。
―――ただし、代償は支払ってもらうぞ。
女は、叫んだ。声が嗄れるほどに。
ただ許せなかった。あの女が。
ただ愛しかった。あの人が。

翌日、目が覚めると男がとなりに居た。
願いは、叶ったのだと。
幸福が、訪れたのだと。
女は代償の事も忘れて刹那の幸せを噛み締めた。

その翌日、男の手により女は命を奪われた。
「幸せな明日」は確かにやって来ていた。
「壊れない絆」もたった今、生まれたのだ。
その男の枷として、女は生き続ける。

静かな夜に、狐の笑い声だけが、ただ響いていた。


■脳内設定
狂った女/初音ミク
双子の狐/鏡音リン・レン
あの人/KAITO
あの女/MEIKO

好みの世界観で突っ走った結果です。


全ひらがな表記版は前のバージョンで読めます。

閲覧数:191

投稿日:2008/05/13 22:45:50

文字数:558文字

カテゴリ:その他

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