背中を丸めて
ポケットの白い手を握りしめて
目線はやや斜め前
髪がそっと頬をくすぐる

冷たい風は
ただ僕に刺さるばかりで
馴染んでくれようとはしない
行き先は沈んで見える

さっきすれ違った人は
強い目をしていた
地面を蹴る足も強かった
僕もあんな時があったんだろう

月を背に歩く
同じ方に向かって走る車 気にも留めない
月を背に歩く
浮かび上がった僕は 小石の様だ
月を背に歩く

月を背に歩く
ウンザリなんていつもの事で
輝かしいものから目を逸らしたい
月を背に歩く
やれやれとこなした今日を
後悔している そんな僕だ


吐息は白く 
顔に纏わりついて視界を邪魔する
まるで馴染まない体温は
いつまでも異物だ

温かい光
漂うにぎやかな団らんの気配
僕が溶け込むことはない
ここだけぼんやりしてる

窓から見えたあの子は
口元を優しく弛めて
月に向かって微笑んでいた
上を見たら僕も笑うんだろうか

月を背に歩く
俯く視線を空へ向けてみる
月を背に歩く
認めれば小さな星は無数にある
月を背に歩く

月を背に歩く
ポケットの中の手広げてみる
月を背に歩く
血色を帯びて温かいみたいだ
月を背に歩く

何もない日なんてないんだよな
なんだかんだ悪くない一日にだった
常時も変事も全てひっくるめて

月を背に歩く
足取り軽く鼻歌を
月を背に歩く
僕にも楽しむ権利がある
月を背に歩く
月を背に歩く

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

月を背に歩く(イラスト・曲募集中)

4部作になる予定をしていますが、
現地点まだ3作です。
4作目少しお時間を頂きます。
本作は2/4です。

閲覧数:101

投稿日:2021/09/24 09:45:45

文字数:601文字

カテゴリ:歌詞

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