構えたら負けだって思っちゃう
何かに対して形を変えるってさ
気持ちを持って行かれたみたいで
それを表してしまう恥ずかしさ

最後に退治される悪者はいつでも
驚いて倒されてく予想外のヒーローに
だから小さい頃からずっと思ってた
見くびって余裕げにしてたら負ける

形を覚えていくといつかどこかで
「それ以外の形」に違和感が出てくる
自由になるために覚えた形なのに
それは結局自分を縛り上げてるんだ

そして僕はヒーローにならない
羨望の眼差しにはフォロワーが足りない


早とちりしたら負けだって思っちゃう
大抵の失敗話は急いだ主人公が
キレイに聞き逃して始まってる
数秒聞いていれば済むだけなのに

欲を出せば失敗悪に染まれば惨劇
現実にはそんなのいくらでもある
泣いている誰かに手は伸べられない
トドメを刺される前には誰も来ない

理想を覚えていくといつもどこかで
「期待感」にすがる自分がいるんだ
夢を見るために思い浮かべたのに
見殺しにする世界中の同じひとり

今日も僕はスターにはなれない
喝采を浴びるにはギャラが足りない


目を閉じて弾丸をかわしてみたくて
雨の日に試して転んで泥だらけ
だってめちゃくちゃカッコいいじゃん
起こる問題に目を奪われずに芯を見て

当たり前みたいにゆっくり近寄って
見えない動きで急所突いて解決
きっと大人になったらできるんだって
悪あがきのザコキャラにはならないって


できない自分がいる現実に身構えて
幾多の解決法を眺めているだけで
手を差し伸べる事にも恥じらって
仕方なかったとも言えなくなって

起こすこと始めることに疲れたのなら
終わらせ続ければいいって唱えて
諦めのふてくされた笑顔を捨てた
ヒーローになんかなれっこないのに


立ち向かわなくても挑まなくても
日々問題は千の矢になって降る
例えばそこで目を閉じて怯えずに
穏やかに立ってたらカッコよくない?

矢は敵じゃないただ降るだけの存在
僕はここにいてそれだけの状況で
矢が刺さったって死ぬほど痛いだけ
僕は歩こうとしてただそれだけの話


やせ我慢で震えながら怯みながら
意地を張る虚勢もどこかに置いてきた
ポーズ決めて高笑いして見下したって
誰かのライバルにすらなれないのに

自分でも馬鹿だな頭悪いなって思う
だからこんなに何もかも清々しい
ヒーローには全然なれなかったけど
理想には近づいた気がする多分ね


そして僕はヒーローにならない
羨望の眼差しにはフォロワーが足りない

今日も僕はスターにはなれない
喝采を浴びるにはギャラが足りない

今も僕はトクベツにはなれない
注目を浴びるにはセンスが足りない


それならいっそのこと思い切って
全て無視した悪役になってやろうか
狡猾で非道で誰にも見えることのない
自分の手を汚さないまるで誰かのように

君も良く知ってるあの人みたいにね

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

埋葬ヒロイズム

閲覧数:66

投稿日:2022/01/16 19:23:45

文字数:1,205文字

カテゴリ:歌詞

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