優しい人になりたいと
言ったのは別に嘘じゃない
ただそれが心からの
優しさなのかそれとも
ただの真っ赤な偽善なのか
自分でもわからない
僕は僕がわからない

泣いてる子供を見て
ハンカチを差し出し頭を撫でて
大丈夫かいと微笑めるよ
なんなら抱きしめてやってもいい
それを正しいと思ってるから
それが普通だと思ってるから

人の傷を自分の傷のように
思えるような人になりたかった
現実はどうだ 無機質な
心のゼンマイ いつも巻いて
普通でいなきゃ 普通じゃなきゃ
排他されるのが社会というやつだ
なあ本当は全部捨て去りたい
何もかもどうでもいいと言ったら
君はどう思うんだろう
君はどんな顔をするんだろう


少し本音で話そうか
普通でいたいだけなんだ
普通になりたいだけなんだ
ただその普通ってやつが
どうやら人によって違うらしい
なんでわからないのって
なんでそう考えるのって
じゃあ君には僕がわかるのかい
全部全部お互い様だよって
言えば注ぐ油になるか


優しい人になりたいはずが
気がつけば易しい人になって
どうやら軽く見られてるなって
気づいて怒り覚えたりして
喜怒哀楽の喜楽が抜けて
マイナスばかり抱えてる
ねえ笑い方を教えてよ
楽しみ方を教えてよ

書き殴った嘘が無法地帯
天秤の匙加減がもうわからない
どこまで尽くすのが普通なの
突き放すのも愛らしい
見て見ぬふりも優しさになるなら
いっそ全部放置したい

ねえ わかんないよ
ねえ わかんないよ
正解なんてない問いに
振り回されて戸惑って
いつまでこうして生きてくの
ねえ わかんないよ
ねえ わかんないよ
大人になればわかるさと
言われても気づいたらとうに大人だ


君が泣いたら僕も一緒に
泣けるような人になりたかった
現実はどうだ 声を震わせ
泣き真似ばかり上手くなって
普通でいなきゃ 普通じゃなきゃ
嫌われたくはないんだ本当さ
笑っていてほしいのも本当さ


でも何もかも失って
誰も彼も離れていって
更地になったその世界に
一人で立つ気分ってやつは
 

ああ ずいぶんと喜楽かもな

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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独白

優しい人になりたかった。

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投稿日:2022/10/29 19:38:05

文字数:881文字

カテゴリ:歌詞

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