音楽だけで食べていきたいとか
口に出すのも憚られて
爪先睨むのも飽きて顔上げたら
真っ黒に羽の君がいた

ドレミを食べて　ファソラを齧り
シドを平らげてしまった

ああ　僕も君みたいになりたいんだ
音だけ食べて生きていたいんだ
君と同じにしてくれないか
夜空を飛べる羽を僕に　ねえ

音楽だけを食べて生きたいのさ
口に入れるのが楽しくて
気づいたら僕も君と同じだよ
真っ黒に羽の僕がいた

ドミソは甘く　レファラはしょっぱい
シは少し苦い　ドはやっぱり甘い

ああ　僕は夜に紛れて飛ぶ怪物
あなたの奏でる音を食むんだ
戻る場所なんてなくていいよ
赤い目　涙も置き去りさ

ほら　君と夜に紛れて飛ぶ僕は
音だけ食べて生きていけるんだ
いつまで経っても満たされない
この心の全部も置き去りさ

目が覚めたら全て夢だった
眠気にさよなら朝のコーヒーを
一口啜ったその味は
シドに少しだけ似ていたよ