タイムカプセル



空を飛ぶ鳥　石の裏の命
それが消えたのは何時からだろう

写真の中の 笑顔の理由を
一つ忘れたのは何時からだろう


大切な思い出ができた あの日の記憶を失くした
そんな風に今日も　きっと何かを失くした

時間が滴り落ちてく 足跡が薄まり消えていく
そして何時か今も　きっと消えてしまうから


ここに今を置いていこう
未来にはきっと失くしてしまうから

今だけしか描けない心の全てを
落書きの様に描いて



押し寄せる現実と　足を合わせて歩いた
それを 「大人になる」と誰かが呼んだ

まだ見たい青春に 背中を向けて歩いた
それを「大人になる」と誰かが呼んだ


それでも鏡の中から　その手をまだ伸ばしていた
微かなその温もりを　僕は抱き締めていた

目的地も無いまま 自由に何処までも飛べた
青いあの夏の空も 今は 木枠の内側



精一杯に生きたあの日々に
自由に夢を見たあの日々に

あの日描いたあの思い出に
まだその手は 届きますか


何をどうやったて 僕らの
過去は 今に塗り替わって行くから

今が今である今のうちに
描かなきゃ駄目なんだ



ここに「今」を置いていこう
未来にはきっと失くしてしまうから

今だけしか描けない　心の全てを
落書きの様に描いて