ついさっき書いたものがロストしてしまったので、再度やり直しです;;
※注意
・カイメイ風味があります。・時代設定が、若干ズボラです。
・あくまで、私の想像です。キャラクターイメージが違う、というところがあるかもしれません。
・KAITO→海斗、MEIKO→芽衣子、となっています。
・自己設定の、架空のものが出てきます(例えば、妖怪だとか)。

以上のことが、OK!という方だけお読みください。







「君が海斗君だね?」

「え、あ、はい!そうですけど?」

突然の問いかけに、戸惑う海斗。そんな海斗に、青年は、ふっと微笑み、

「それでは、ちょっと話したいことがあるから‥僕の屋敷に来てくれないかな?」

「‥‥?あ、はい」

「それと、芽衣子さんも一緒に来てくれないかな」

その言葉を聞いた瞬間、少し離れていた芽衣子にも分かるほど、海斗の纏っている気配が変わった。

海斗の眼が、無意識のうちにスッと鋭くなる。自分では気がつきはしなかったが‥‥。

「‥あなたは一体誰です?やけに馴れ馴れしいじゃないですか」

「‥‥‥」

珍しく感情のこもっていない海斗の言葉。芽衣子は、その眼を見て、びくっとしてしまった。

──‥まさか‥海斗‥この人が私に何かしたと思っているんじゃ‥‥。

「ちょっと待って。海斗、この人はね──」

「あぁ大丈夫ですよ。芽衣子さん。名乗らなければ、誰だって不信感を抱く。名乗っていない私が悪い」

青年は、苦笑しながらも、芽衣子の言葉を制した。

「私の名は神威樂十。まぁ、侍みたいな形(なり)をしているけど、この街の商人たちをまとめている一介の役人と言ったところだよ」

「‥なんでめーちゃんを知ってるんですか?」

「っははは‥手厳しいなぁ‥それを話すために僕は来たんだけど‥僕の屋敷で話すという訳にはいかないかな?」

海斗の厳しい態度にも、樂十は苦笑しつつ、内心、平然としている様子だった。

「海斗、この人のこと、話すから、着いて来て?ねぇ?」

芽衣子が彼をそう説得すると、不思議と海斗の眼から警戒の色が消えていく。

「が、樂十さん、ごめんなさい。こんなんで‥‥」

「いや、いいんだよ。彼にとって、君は大切な子のようだから、仕方の無いことさ」

警戒の色を浮かべていた海斗よりも、芽衣子は、そんな眼を向けられても、落ち着き払い、平然としている樂十の方が、不思議でしょうがなかった。




──樂十の屋敷の座敷にて。

「では、話をする前に、1つ確認をしておこう。君は、鴉や猫が大量に殺された事件は知っているね?」

「輝先生から聞きました。黒猫の死体がたくさんあった事件ですよね」

さすが警戒はしなくなったが、芽衣子から見ると、最後に前に会っときより、海斗の強い眼差しが少々怖かった。

「お医者様の氷山先生だね。実は、その事件があって以来、商人たちが気味悪がって、その場所に近づかないようになってしまったんだ」

外の三日月を眺めながら、淡々と話す樂十。

「そこの場所はね、他の街から来る商人の通行路になっているから、人が寄り付かなくなって困ってしまってね。だから──」

「──誰かが真犯人を倒さなければならない‥そうですね?」

樂十の言おうとした言葉を、あっさりと言い当ててしまった海斗に、樂十は、ふっと微笑んで、

「‥やれやれ‥‥やっぱり芽衣子さんと鈴ちゃんの言っていたことは本当か‥‥」

──めーちゃんと‥鈴ちゃんが‥‥?

とっさに鈴の方を振り返る海斗に、鈴はうつむきがちな視線で、

「‥ごめん‥私‥親が樂十さんと仲いいから‥知り合いで、よくおしゃべりしてたの‥でも、まさか‥樂十さんが暗号を作っていたなんて、思ってなくて‥‥」

なんとも申し訳なさうに言ったもんだから、彼の方も戸惑いながらも、

「‥‥そんなこと‥!‥鈴ちゃんのせいじゃないから、ね?大丈夫だよ、鈴ちゃんに責任は無い」

「で、でも‥なんかさっきまでの海斗‥少し、怖かったから‥‥」

鈴がそういい終えるとほとんど同時──口元だけでも微笑んで見せた。

──怖かった‥か‥‥。

鈴には、それが微笑みのようにも見えたが、ずっと一緒にいた芽衣子には、確実な作り笑いだった。

「‥それで?その真犯人を捕まえないんですか?」

「それが普通の人間なら、今すぐにでも行って、しょっ引いてくるんだけどね‥‥」

ため息混じりのその一言に、海斗は、

「普通の‥いや、人間ではない、ということですね?」

「‥さすがは海斗君、その通りだよ」

そう言った樂十は、どこか満足げな笑みを浮かべていた‥‥。


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

番凩・14

ちょっと忙しかったので短くなってしまいましたが、また消失するといけないので、一応ここまでで投稿しておきます^^;近いうちに次を投稿しますからご安心を><

それでは、ここまでで、ではでは~♪

閲覧数:325

投稿日:2010/04/29 16:12:58

文字数:1,925文字

カテゴリ:小説

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は!。ファイルの消失、怖いですよね。私もWORDで作ってますが、頻繁に、ctrl+Sキー=保存をやってます。

    さて、続き、拝読させていただきました!。予想通り、がくぽさんでしたね。属性は、どうやら悪ではないみたいですね。先生も含め、大人男性ボカロは二人目。さーて、動物の死体の屋敷の事、あの火事のこと、イロイロな事が交錯してますね。どうなるのでしょうか?!。それと海斗君が凄くまじめな対応をしてましたね。まぁ失踪事件の後ですからね。

    ではでは~☆。

    P.S.天気もいいみたいなので、GWを満喫して下さいませ!。

    2010/04/29 17:36:22

    • 愛夢☆ソライト

      愛夢☆ソライト

      >enarinさん
      ご拝読ありがとうございます!時間の都合上、短くなってしまいました><;

      『悪』ではない、というところは変わりないのですが、このがくぽさん、まだまだ、ただの商人まとめのお役人さん、というだけじゃないようです。海斗の厳しい態度にも、平然としてらっしゃる奇特なお方ですが^^;
      さて、海斗も海斗のほうで、芽衣子と関係がある、ということ睨んで、若干警戒をしています。そりゃあ、友人がそんな目に遭ったあとですからね?‥無理もないって気もしますが。

      さて、現在、続きの構想を練っております。このペースだと、連休中に、1つぐらいは投稿できそうです。
      乞うご期待ください!

      2010/05/01 14:20:27

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