夜光虫
やこうちゅう

夏が焉われば 蝉の声さえも消えて逝く
なつがおわれば せみのこえさえもきえてゆく
蟲篭の中 閉じ込めた後悔の聲音
むしかごのなか とじこめたこうかいのこわね

疼く 網膜 遠く 妬き憑いてた
うずく もうまく とおく やきついてた
繋ぐ 視覚を奪う 彼方の影
つなぐ しかくをうばう あなたのかげ

何故 海が青く光り 淡い温みだと勘違いするのか
なぜ うみがあおくひかり あわいぬくみだとかんちがいするのか
扨て 蟲篭を持つ少年の未来には 何が待ち受けよう
さて むしかごをもつしょうねんのみらいには なにがまちうけよう



特に無いのと 実害を蓄える心
とくにないのと じつがいをたくわえるこころ
蟲篭の中 生き残る 毒蟲の頭
むしかごのなか いきのこる どくむしのあたま

戦ぐ 方角 芽吹く 精神の歌
そよぐ ほうがく めぶく せいしんのうた
海に 青い 澱み 瞳を喰う
うみに あおい よどみ ひとみをくう

何故 人は強く望むことを病めないで 屋上に立つのか
なぜ ひとはつよくのぞむことをやめないで おくじょうにたつのか
扨て 入水することに抵抗はあるのか 如何確かめよう
さて じゅすいすることにていこうはあるのか いかがたしかめよう


誘蛾灯に似た青から 無数の腕が伸びている
ゆうがとうににたあおから むすうのうでがのびている
果たして手招いた舞台が 正解か不正解か
はたしててまねいたぶたいが せいかいかふせいかいか


何故 蟲篭を手放すことを親が只 促しているのか
なぜ むしかごをてばなすことをおやがただ うながしているのか
扨て 両の手を空にした少年の身に 何が待ち受けよう
さて りょうのてをからにしたしょうねんのみに なにがまちうけよう

何故 夜光虫は闇を青に染め上げて 海と見紛うのか
なぜ やこうちゅうはやみをあおにそめあげて うみとみまがうのか
扨て 生き抜くには何が必要なのだろう もう夏が焉わろう
さて いきぬくにはなにがひつようなのだろう もうなつがおわろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

夜光虫

夜光虫は海を青く照らす
まるで人間を誘い出すかのように

秋葉自由さんの歌詞募集に書かせて頂きました!

催眠のようなその青は少年を喰らう

閲覧数:211

投稿日:2019/08/08 22:29:39

文字数:867文字

カテゴリ:歌詞

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