テーマ「終わりとスタート」

日曜の午後、春うららかな日、出掛けて帰ってきてそのまま眠ってしまった時。
灰色の世界にカラフルなスニーカーを履いて出かけると足を踏み出したところから一面の黄色い花が咲き乱れる。
一歩踏み出すと地球は小さく自分は巨大になって、見たこともないような惑星を横目に小さな地球を延々と走る。
その地球は春夏秋冬と風合いを変えながら、生まれてからこれまでの彼女の人生を写していく。
実は彼女の高校卒業式だった今日。
たくさんの思い出がスクリーンの中反芻される。それを立ち止まって見る彼女。
最後、卒業式で泣笑いをしたシーンをキッカケに重力から解き放たれて青空に投げ出される。
地面にはカラフルな花が其処彼処に咲いている。
そこで目がさめると微かに涙の跡が。
スッキリとした気持ちで窓を開け、青空を見上げる。
横顔は笑っていた。

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