日曜日の午後。
新しくできた、美里さんたちのカフェ「カフェ・ドナ」で、
テトさん、モモちゃん、デフォ子さんの3人が、お茶を飲んでいた。
「ふぅん、ウタちゃんの発明を、らら”がねぇ」
テトさんが、おどろいて言う。
「そうなんだ」
デフォ子さんは、コーヒーをすすってうなずく。
「それ、どんな発明?」
モモちゃんが聞いた。
「私が、ニコビレの事務所で、開発した“フィルム”なの」
デフォ子さんは、透明なフィルムの切れはしを取り出した。
「透明な、ガラスやアクリルの板に、このフィルムを貼るんだ。そこに、人がしゃべっている映像を映す」
彼女は、フィルムを指さして説明する。
「そうすると、どこでも人がしゃべってるように見える、ってワケ」
●デフォ子さんの発明を使いたい
「へえー、よく発明したね。すごい!」
テトさんが感心した。
「“らら”が、それを商売で使いたい、って言ってきたの?」
「うん」
デフォ子さんは、クッキーをかじる。
「それ、自分で売り込みに行ったの?」
テトさんの問いに、デフォ子さんは答えた。
「ううん。たまたま、ミクさんと会ったときに、ちょっとしゃべったの」
「あら、ミクさんと」
「そしたら、彼女が“らら”の開発担当に、話をしてくれたんだ」
「ふーん」
テトさんとモモちゃんは、うなずいた。
●“バーチャル売り子”が活躍?
デフォ子さんは言った。
「“らら”はね、売り子さんの姿を映して、お店で“バーチャル売り子”として使いたいらしい」
「そう。あそこは雑貨チェーンを全国に持ってるから、“バーチャル売り子”が、いい宣伝材料になるのね」
モモちゃんが言う。
デフォ子さんはうなずいた。
「私もさ、いい発明ができた、と喜んでたんだけど」
ほおづえをついて、考える。
「“らら”って言えば、美里さんやテトさんの雑貨ショップの、ライバルだからね」
●“らら”がスポンサーに!
「うん、私はいいと思うよ」
テトさんが言った。
「私がつきあいがある、アクセサリーの会社とかは、あんまり派手に、販売宣伝をするタイプじゃないし」
カレーを食べながら、彼女は言った。
「ウタちゃんが、研究を続けていくのに、スポンサーも必要だよ。“らら”が興味を示してくれたのは、いいことだと思う」
「私も、そう思うな」
モモちゃんもうなずいた。
「そうかな...」
2人の言葉に、デフォ子さんは顔をあげて笑った。
「こんど、その新発明の様子を、実際に見せてよ」
「うん!」
テトさんの言葉に、デフォ子さんは張り切ってうなずいた。
「がんばって、トンデモ発明をしてね!」
「ト、トンデモ...?」
モモちゃんの言葉に、デフォ子さんは、つぶやいた。
「あたしゃ、キ○ガイ科学者じゃないのヨ...」「(゜ペ)
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言葉が すりぬける
どうにか前向きに
なんて考えてみるよ
どんな気分でも まぶしい太陽のように
音楽があればいい
明日を感じられるから
急いだって かなわなくて...音楽があればいい
宝木望 Nozomi TAKI
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