絡まるイド
の延長線上には
再びさんざめく
衝動的膾炙と

夕陽

再び完成する
ことのない歴史に
遍在する
私たちの羽撃き
を縫い繋ぐ
掠れた筆跡による思想たち
そしてそれを断ち切り飛ぶ鳶よ

遠い記憶に
のみ存在する街に
夢は別れていく

全ての自由が沈黙した後にのみ
開放されるべき我らの自由を
(今は、何時だろうか)
青い闇しかない空に
一羽の鮮やかな裏切り
燃える金属の
蛍光色の裏切り

沸騰し
溢れ出すきみたちの意志は
地平線上の赤い
惑星の直列に歌われ
ながら
曇硝子の先で
滑っていく指先が
描く未知の絵画
しか見えていない！

遠い時代を
生きるわたしに
この瞬間
なっている
この瞬間だけ