『二次元英雄の憂鬱』
作詞・くさびん

誰かの息抜きで始まる
ボクの人生(クエスト)
ボクであってボクではない
誰かに従って動いて生き
身勝手に世界(ゲーム)をリセットされて
何度でも振り出しに戻る
いつしかそれにツッコむのも飽きてしまった

死んでも魔法で蘇るし
結局は魔王は倒されるし
そして伝説は続いていくし
勧善懲悪で王道が鉄板で
いつも通りに、いつになっても
この人生(クエスト)が変わることは無いんだ

予定調和(ハッピーエンド)に裏付けされた
この旅路(ストーリー)をボクは
あと何回繰り返していけばいいんだ？
二次元(こっち)では英雄様だが
三次元(あっち)では所詮ボクは
ただの空想(キャラクター)に過ぎなかった
今日もボクに自由は無い

誰かの暇つぶしで始まる
ボクの人生(クエスト)
意思があって意識の無い
誰かに従って動いて生き
気軽に世界(ゲーム)をコンティニューして
何十回も振り出しに戻る
いつしかそれを憎むのも疲れてしまった

村人たちはコピーアンドペースト
魔物たちはエンカウント仕様
スタッフロールは無残に垂れ流し
重厚ストーリーに新システムが流行で
いつの日にか、もし終わったら
ボクの人生(クエスト)も忘れられるのかな

誰かの気まぐれで終わる
ボクの人生(クエスト)
ボクであってボクではない
誰かに従って動いて生き
身勝手に全部(ゲーム)をリセットされて
何度でも振り出しに戻る
でももうボクはウンザリだ

予定調和(ハッピーエンド)に裏付けされた
この旅路(ストーリー)にボクはもう
嫌気が刺したからせめての叛逆(バグ)を起こしてみようか
最早、二次元(こっち)でも腫れ物扱い
三次元(あっち)でも欠陥品に落ちた
どうやらボクには消滅(デリート)の道しかなくて
首を絞める結果になったが
これでボクもただの空想(キャラクター)じゃなくなるかな？
今日にボクは銃を向けた