強い者がルールのこの世界は、どうにも不平等で。
どうしてか、いつだって欲しいものが手に入らない。
…まあ良い
天の国で冴えない私でも、この星の上では最強である。
この絶大な力で、今度こそ自由を謳歌してやるのだ！
さて、まず手始めに..

モキュ！

「流れ星捕まえたーーー！」
「うわなんだ！」
「願い事しそこねたーーー！！！」
「あんた何者なんだ」
「ここで人を見たのは、何年ぶりだろう？」

「天から追い出されたのか」
「一体、何をやらかしたんだーー！！ 」
「うるさい！」
「でもいいなあ…」
「…そっちには、みんないるんでしょ？」

「流れ星さん、なぜみんなそっちへ行ってしまったの？」
「なぜ私は1人、広い海を彷徨ってるの？」
「もしも願いが叶うのなら」
「なぜなのか教えてください」

Twincle twincle little star
お願い、叶えて欲しいの　ねえ

Starlight　遠いのは　なぜ、なぜ、なぜ、なぜ？

だって
Twincle twincle little star
みんなに会いたいな、なんて
いつか叶ったなら！


「何だってーーー」
「あ。他人のために労力を使う派じゃないんで。」
「別に願いを叶えたりとかしないから。」

「ドケチ　ドケチ」
「流れ星のくせに！」
「一個くらい、お願い聞いてくれたって良いじゃんか！」

「私は流れ星ではない」
「流れ星の資格を持っていない」

「昔、流れ星の認定試験の日」
「たくさんの見習い達がこの地に降り注いだ」
「人間の願いを叶えることができれば」
「流れ星となれる」

「その日、純真無垢な願い主は確かにこう願った」
「この星の全てを知りたいと」

禁忌の力を使ってまで願いを叶えようとしたが、
秘密が暴かれることを恐れた神は、この星の全てを海の底へと覆い隠した
大きな黒い波の渦から、お前しか助けられなかった

「それでも私にとって、あんたは天から降り注いだ流れ星なんだ」
「最後のお願い」
「私もそっちへ連れてってください」
「私は願いを叶えることはできないが、お前は願いを叶えるために生きることができる」
「水面に浮かぶ、小さな小さな星のかけらを、」
「…」

Twincle twincle little star
教えて、なんて言ったの？　今

こっち向いてよ！ねえ　ねえ　ねえ　ねえ！

だって
Twincle twincle little star
みんなに会いたいな　だって、
「絶対、叶うから！」