「よろしくね ここに住むね」そう言って押し掛けたゆうれい 未練あるから 成仏はできない
「大丈夫だよあんまり食べない」「でもおやつは欲しいかな」 勝手に話を進めるゆうれい アイス食って

「この体なら太らない」結局たくさん食べてる 寝そべりゲームをしながらおかわり
我が物顔で暮らしてる 無警戒な同居人 ゲームは好きだけどかなりへたくそ
そんな彼女の未練は何だろう 尋ねても答えは「なんだったけな 忘れちゃったよ」なら成仏しろよ！
ありふれただらだらした日々は どうしてか輝かしく見えた
「うらめしや」涙目で訴えるのは 残ったポテチの一枚 怖くないから纏わりつくなよ

「今日は作るよ」そう言って出てきたのはカップラーメン 「女の子の手料理だぞ。喜べ」
ホラー映画で怖がって「お化けなんていないよね」宙に浮いて周りを警戒だ
今日も未練を探せどわからない 「やりたいことはやっているのにな」「これからもまだよろしくね」なんて
笑い合う奇妙な毎日に暑さを混ぜ込んでいたころに透けていった
「無意味に楽しく過ごせる」「これを望んでいたかな？」まぶしい笑顔光と消えて

叶う未練は叶うことない想い 紡ぐ言葉も ただ届かない
まだ満足してないって そうだろ？ なあ

ただ元に戻っていた日々は どうしても物足りなく見えてくすんでいた
戻ってこないとほら、もう 君のアイスも食べるぞ 不意に目の前 光が集まる
「ちょっと酷い、なんてことをするの！」「大事にとってたやつなのにさ」「うらめしや」
成仏したんじゃなかったの「忘れ物していたんだ」「君と過ごせる未来の時間を」
当たり前にいるゆうれい スマホ片手につぶやいた 「このゲームまた続編が出るよ。未練だな」