翼広げ、どこか遠く、

ひとりという名の鳥になり飛んで

いけたらいいな、そこには見たことない

きれいなものがあるの


不幸の森で惑った少女

誘蛾灯の下で華麗に笑う。

こよなく愛した言葉を摘んで結わえた

花束を持って歩く。

接木(つぎき)のような時制の不連続。

広場に殺(し)した感嘆符の葬列。

夜半に書いた詩は夜霧と星を連れ

朝にはいなくなってた。


鏡の私は泣きそうな顔。

そちらの世界は楽しくはないの?

水底に沈(しず)く彫刻の太陽。

悲しければ悲しいほど夕日を

美しく感じたんだ。


O, wonder!

The stormy story.

濡れそぼつ髪、舞って舞って。

雨が止む頃には消え行く

幸福を迎えに行こう。

catcher in the rainy scenery.

オリーブの種を咥えた

あの鳥が戻ってくるのを待つだけなんてまっぴらだ


幸せの捕まえ方をさあ早く

私に教えてよ。


獣の凱歌、いつしか絶えた。

糸杉は黒く音無(おとな)しく燃える。

最低なもの、最高なものだけ抱いて

ずっと眠ってたいの。


檸檬の水晶、つとに光って。

御影石の街は明け初め濡れる。

月下で描いた絵は太陽の下で

ひどく汚れて見えた。



あなたはどこに隠れていますか?

十(とお)、数える間の短い永遠。

絵本で捕まえた青い蝶々。

虫籠の中で貝殻に変わり

音を立てて砕けた。


O, wonder!

The starry story.

星明かりは黙って舞って。

弱い光にしか住めない

幸福を探しに行こう。

catcher in the windy scenery.

止まり木は魂の中に。

鳥籠がないと逃げ行く

幸せなんて嘘だわ。

私語(さざめごと)を交わす木々と蒸気仕掛けの幽霊。
損ないながら補いながら、望み一縷散る、満ちる。

O, wonder!

The stormy story.

濡れそぼつ髪、舞って舞って。

雨が止む頃には消え行く

幸福を迎えに行こう。

catcher in the rainy scenery.

オリーブの種を咥えた

あの鳥が戻ってくるのを待つだけなんてまっぴらだ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

一縷、散る、満ちる

歌詞

閲覧数:2,790

投稿日:2017/07/08 20:54:20

文字数:966文字

カテゴリ:歌詞

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