見事なまでに散りばめられたイルミネーションの中、観客は大いに沸き立っていた。スタッフすら祭りの様にはしゃいでる。

「お前等ー羽目外し過ぎるなよー?」
「社長!お疲れ様です!」

人混みの中展望台へと昇る、と、階段の所でプレイヤーとNPCの溜まりがあった。

「何してんだ?お前等、こんな所で。」
「入るに入れない。」
「馬に蹴られそうで。」
「殴りたい衝動に駆られてます。」
「ほいほいほい…っと、オラ鳴兎!いつまでもがっつくな!」
「…っ!社長?!」
「はふぅ~~。」
「わぁ?!浬音?!」

成程…香玖夜から報告は上がってたけど、確かに吹っ切れたみたいだな。あの鳴兎が別人みたいな目をしてる。少し域を落ち着かせるとその場に集まったプレイヤーとNPCに向き直る。

「プレイヤーの皆さん、今回は参加頂きありがとうございました。それからスタッフ
 一同、お前達も今までよく頑張ってくれた。主催者として心から礼を言う。そして
 今この時をもって【DollsGame】を終了する。皆本当にありがとう。」

下げた頭にパチパチと拍手の音が聞こえた。顔を上げると、皆始めた時とは違う、どこか少しだけ変わった笑顔だった。

「はー、それにしても非常識なゲームだったなー…。」
「だよねー、ゲームの発案者とか見てみたかったもん。」
「あ!そうそう!優勝者って誰?!一億円は?!」
「トップは…ラビット様ですね。賞金総額MVP分も含めて一億飛んで10万円です。」
「え?私か?」
「おおー!おめでとうー!」
「ヨナさんすごーい!」
「……………………………。」
「ヨナちゃん?」
「なぁ、春雨頭!」
「春雨言うな!リヌかお前は!」
「賞金って分けられないのか?ゲルニカのお嫁さんは一億円もしないし、皆だって
 賞金欲しいだろう?」
「可能ですよ。一千万分配で貴女の賞金が三千万になります。」
「え?!良いの?!」
「よっしゃ!一千万!」
「ここは遠慮する所でしょ!死なすわよ?!」

まさか山分け案が出るとは…。何だか知らないけど、仲良くなったもんだな。見てて飽きない奴等だ。

「ああ、そうそう、鳴兎。」
「はい。」
「彼女家どうするんだ?」
「は?」
「はい、三択ね~。一、本家。二、社員寮。三、お前ん家。」
「えっ?何、浬音ちゃん永久就職?」
「責任取って三が良いんじゃないか?」
「あ、でも一の本家ってのも豪華そうだよね。」
「み、皆で勝手に決めないでよ~!」

あ、四、新居って手もあったか。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DollsGame-136.浜梨-

五、実家

閲覧数:113

投稿日:2010/09/24 00:22:52

文字数:1,045文字

カテゴリ:小説

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    ご意見・ご感想

    とうとうゲーム終了ですか…

    ラビットおめでとう!゜+。(*′∇`)。+゜

    2010/09/24 00:56:50

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