なまぎの投稿作品一覧
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知らないふりは下手なんだ
図星 並んで浮かぶ月
聞かないだけで気にしてるんだ
浮かない顔の視線の先
ボトルシップの船より
紙ヒコーキのほうがいい
飛んで進んで
汚れて翻って
着地点はいつも予想以上
やさしさ溢れたのが涙だって...星は落ちない
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月の下 果てない世界
君の声 熱い耳
ゆく当てのない船と 水面に浮かぶ影、二人
冷たい夜風に醒めてく街が
そおっと 遠くなるね
星を数えるのも言葉を探すのも
もういらない
その目に 消えない光が灯れば
どんなに暗くて深い海も 渡れるよ
...月に船たび
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四半世紀の夜は明けて
そっとぎゅっと握った拳の
指をほどいて去りゆく風に
汗も 熱も いっそ吹きとばされたい
落下して 遠退いて
空似の夢でお茶が濁って
悪化して 腹が泣いて
出口を潰しながら逃げた
唯一 特別 オンリーワンとか
孤独にいくら 価値を付けたろう...四半世紀ひとり旅
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止まらない時間を嫌って乾電池を抜いた
薄まらない夜の色に溺れて夢さえ見ない
まばたきすると涙がこぼれた
流れ星も見逃しちゃった
夢じゃないか ほっぺつねったら
よけいに悲しいや
あの日の光と同じ
光に もう一度包まれたい
木々の葉を甘く溶かして
さざ波に浅くきらめいて...あかるい月の
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雨に濡れて 緑のにおい
傘の持ち手 君の横顔
夢とうつつが重なって
思わず 伸ばしかけた手に落ちる
夏の雨はあたたかい
殻のなかで 腐りゆくか
夜明けも待たず 飛び出そうか
小さな 雛鳥みたいに
与えられるだけの存在には なれないのか
足取りの重い僕は...夏の雨はあたたかい
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季節の花をのせて
うねる水の大蛇の横
つとつとと歩いてた
薄汚れた靴先
時間に待ち伏せされて
ふと話が尽きたときは
指遊び
他愛ない癖に
おぼろげなほど きれいな
あなたを おもいだしてる...空は空
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寝すぎた時の はっきりしない
思考回路の鈍行に乗って
河川 谷あい 崖
とんで月
そして果てしない宇宙で思うよ
地球はたった一つの星で
誰もがたった一人の人
後を濁すくらいなら 後に残らなくていい
澄んだ雨で流してくれ
正解がない 問題なら...爆睡シナプス
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奇跡になれなかった偶然を
めいっぱい悲しんだ後
秘めて 隠して 手で覆い
封をしたらば 投げ捨てたい
誰かになりたかった私に
さようならと手を振り返し
重たい 酸素を 吐いて吸い
夜を見上げる 瞳に星
夕方...彼らの
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からりと晴れて 乾いてる日には
しおれる花と僕が重なる
咲くのをやめて
散りかたを探す
明日が無理なら いつかでいいなんて言って
永遠に果たされない約束は
ずっと胸の
ずっと奥に
流れてくお星さま
誰かの見る景色には 映ってないとしても...夢ならタダで見放題
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鳥の鳴く 夕空に
歩を進む かえりみち
彼方へと 飛び立ち
かえりみては むこうみず
いつからか 愛は君、 そのもので
何にも混ざらなく そのもので
とても耐えられず
私はただ欲しがる
いつまでも 空は、人の上
なんにも知らない 醒めた色で...空言
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ワンカップに注がれたラムネが
夕焼け色に反射して
遠くで鳴ってる 鐘
ガラガラと玄関が 開く音がする
ねえ 月日 流れたら
仕方なく大人になるけど
気づけばあの日に帰りたい
そう思ってる
ラムネ しゅわり
夏風邪を引いたかな...ラムネしゅわり
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眠れずに泣いていた あたかも
泣くことしか 出来ないように
そんな私 そんな君を
刻々と時間が責めた よくあるはなし
そんなはなし、今や昔
明日どうなったって
何も変わらないはず 君を好きな気持ちは
空 、雲、青い、広い世界で
風はらんで 翻る
憂いのない速さでいま...空想時速
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誰も見ていないと思って 頭ん中で繰り広げちゃ
自分が見えていないだけで 喉から指から溢れてた
笑い声 遠くなっていく
君の声 遠くなっていく
振り向いた どちらの 瞳に
一体どんな気持ちが光っていたの
知らないルーツ探してるルーツ
思い出すってことは
暴くこと
限りないル...日食ルーチン
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悲しみだって何だって きっと
覚めれば 夢と消えてゆく
日暮れに心が沈んでも
明日は明日で また違う君
毎日という 永遠に続きそうで
続かない 気まぐれな観覧車
ぐるり想い 巡り 昇り下り
私ひとりをのせて
ハッピーエンドが見たいだけ
たったそれだけ...ハッピーエンドが見たいだけ
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時間がある限りはいつまでも
寝ていたいし 笑っていたい
きみがいる限りはいつまでも
眠らないよ 笑いあいたい
雨が降るたび 虹が出るよと
励ます言葉 うわの空
空は上にしかないと また知った
風が通りぬける町 きみと通りすぎよう
行きたかったところへ
行けなかったところま...ゆめさなか
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窮屈だけどあったかくって
頭の中じゃ育ち放題の
毒のある草 虫を食う花
鮮やかすぎる記憶たち
枯れてはすぐ芽を出す この感情
きっと種が 思い出せないほど
深くに埋まってて、
散りゆく青 手を伸ばす けれど落葉
そっと記憶の上を覆うように
隙間が埋まってく。...落葉(仮)
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頭が割れて花が咲き
光合成で晴れて大人
こいつは名指しで呼べる感情ではない
面会室はせまい脳内
パラソルを絞れ 雨上がりだ
はたから見ても 雨上がりだ
しっくりこないね すっかり晴れても
乾いてしまうね 水が欲しい
涙の帰りを待つ身体...過ぎた水
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胸の奥に沈んでく太陽
追いかけたってきりがない
また明日って言える気分じゃないから
馬鹿になってとぼけていたい
絵空事とは思うけれどきっと君は天の国にゆく
閉じた傘をひらいたって
足の先からつめたい
空の下にさよならしたんだろ
いつか同じ景色のなかで
君の声を聞きたい...夢想家(仮)
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頭の中からガンガン蹴ってくる
ここから出せよ根性無しが って
待ち疲れた幸福感らに
愛想も尽かされちゃったか
どこか知らないとこで 帰る時間も決めず
気がすむまで 自分を忘れたい時がある いつでも
太陽に向くひまわり畑 に水をあげる
水をあげる
今は 枯れたがる野草 花壇の近く
境目...枯れこれ
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朝の光にしか 照らし出せないだろう
夜歩き 懐中電灯じゃ足元を照らすだけ
何事もなかったように
生まれてきたばかりのように
今日も歩いていく
羽は無いが 足が生えてるぜ
喧騒を拾う 耳を隠し
目を細めて夢を見よう
罵詈雑言にまみれたら
涙で押し流してしまえ...夜が深いほど
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「ここが天国だ」ってくらいに 暖かい部屋 夜は明け
なぜか今なら歩き出せる 嘘みたいに 寂しくない
身から出た錆 溶かす闇 私の代わりに 君に笑ってほしい
目覚めたばかり
生まれたばかり
久しぶりなの こんな気持ち
君にできた影を 夜に返して
溢れるほどの 夢で隠して
どうせ間違うならば 灰に...明る闇
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作りかけのものが 私の周りを
ぐるりと囲んで壁のように 積み重なってきた
決まって 途中で手が止まってしまう
素晴らしいものを作りたいって 気持ちが足枷
つい最近まで 素直に
楽しんでやってこれたのは
限界が見えなかったから
形に出来れば良かったから
なんにも成さない泣き言
いつから素敵なものを見て...loading passion
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淀んだ川も 少しずつ海に流れ出す
この広い空は 今日も僕と曇り
心は体のどこにあるんだろう
探り当てられれば今すぐに 路頭に捨てる
水と溶けて 泡とはじける ように
口を開けば 嘘になるやも
沈んだ底の 白い砂の降り積もるを
枕に夢を見て ひとりほほ笑む人
その目の端が赤いのを見て
泣いてることは分...全力敗走
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真夏の誰もいない縁側の下で
干からびたくないカエルが 鳴いてる
死ぬのはこわいが 生きるもこわい
理由なんて 探す気もない 気が遠い
どうしようもないな
諦めろ 開き直れ
流されっちゃえ
ぐうの音もでない
ぐうの音もでない
でもお腹は鳴く...連日の雨
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雨降る荒れ地にこそ
四つ葉がふいに見つかった
よくも悪くもない
そんな今朝の気分が最悪だ
数知れずの夢は
流れ弾に次ぐ不発弾
きらめく それを取り戻せと
後がない夜の生み出す
ちいさな小さな星が
するどく尖り...遠い昨日
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ジャンクな甘味で腹満たし
連れの影と歩き出した
そそくさ逃げる太陽と
ここぞとばかり光る月
終わりがなけりゃ
早く切り上げよう
そら雨天決行
高跳びしたい
あいつもこいつも幻 お金で買えたなら
なにも言えずに手を振り...ブレイクタイムロス
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がんじがらめで ほどけないから
墓場まで もっていくよ
忘れがちな 優しい気持ちは
揺りかごまで 取りにいくよ
バレない自信のある嘘で
ハッピー 薄く塗り伸ばして
ぬるい毎日に漬かって さぁ
このままプカプカ 浮かんでたいの
昔ばなしと言ってもいいほど
思い出さえ 脳内補完で...好きなだけでいい
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夕陽の染み込んだ
地中深くに
澄んだ湧き水が
いま流れているか
魔法を使えたら
全部忘れよう
もう一度あなたに
いま巡り合おう
ああ軽くて重い
うう憂鬱噛みしめ...歩く砂漠
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誰も手の届かない空は きっと
いつまでも綺麗だろう
誰の目も届かない所へ そっと
わたしたち 時に流される
老いる星ほど つよく夜照らして
夢果てた日を融かして
明日が来る
木立の影は 蜃気楼に身じろぎ
たった一秒前にも 戻れない切なさ
元通りに出来るのは形があるものだけ...向かいの空
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簡単なことだと笑わないで
どうか信じていたいけど
下り坂のぼる 午前発の月なんて
まぼろしに見間違う
爪跡も 目覚ましく
幸福論 遠ざけて
きみの両目に
収まるほどの日々を
見上げながら落ちていくとき
重なる雲を柔らかに背で破り...青い画面