「ありがとう。」

そう言って私はカイトに別れを告げた。

カイトが大好きだった。

でも、あの人が現れたから。

「君がルカさん?僕は初音ミクオ。気軽にクオって読んでな!」

席替えで私の隣の席になった、クオ君。

その頃はまだカイトが大好きだったから、気になる程度だった。

なのに。

「教科書忘れたから貸して!!」

「ごめん、ノート見せて!寝ちゃってさ。」

話す度に彼に惹かれていった。


「ルカ?」

「え?何?カイト。」

「この頃上の空だよな。何かあった?」

カイトは優しい。

私を愛してくれている。

「ううん。大丈夫だよ。」

カイトと付き合ってるのにクオ君に惹かれてる自分が段々嫌になっていた。

だから、別れを切り出した。

私は泣いてしまった。

きっと、カイトも泣いてただろう。

―私、最低だ…




別れた数日後、クオ君は後輩のグミさんと言う人に告白していた。

何てバカなんだろう。

カイトに幸せになれと言われたのに。

カイトを犠牲にしたこの恋は実らなかった。

でも、後悔はしていない。

このままカイトと付き合っていても私は成長できなかっただろう。

クオ君に思いを伝える勇気はまだ出ないけど、伝えるだけ伝えたい。

フラれても、いい。

神様、もう少し時間をください。

私は幸せになります。

クオ君、好きです。












ありがとう。













fin.

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

失恋(ver.ルカ)

駄文さーせん。

閲覧数:118

投稿日:2011/07/15 23:26:32

文字数:625文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 魔熊

    魔熊

    ご意見・ご感想

    何だよ~、泣けるよ(ToT)
    ルカもカイトも優しすぎるよ。
    別にに誰かが悪い、ってわけじゃないんだけど……全部一方通行だよ!
    相手の思いに気づいてあげて。

    「ゲド戦記」見た後だし、涙腺が……(T-T)

    2011/07/15 23:56:58

オススメ作品

クリップボードにコピーしました