駅の階段の一番下に
赤いリボンが落ちている
ひどい少女の残り香が
私の心臓を握りつぶす

渋谷交差点の真ん中で
1人 脚を肩幅に
開いて立ってる少女の
爪が心臓を掻き毟る

背伸びして艶気が含まれた
眼差しに震えががとまらない


背中に感じる気配が花開く
いつだって酸素が薄い街
ぎゅうぎゅうにモールドに詰められる
前の私の残像


夜の歩道橋の青い手摺に
腕をかけて遠くを見た
むせ返る少年の気配が
私の脳みそを弾けさせる

新宿ホテル街の裏側で
何もできやしないのに
ひっそり佇んでいる少年の
肩が脳みそを掻き混ぜる

意地張って虚勢が含まれた
眼差しに震えががとまらない


胎内に感じる気配が花開く
いつだって酸素が薄い部屋
ぎゅうぎゅうにモールドに詰められる
前の君の残像


平らに均してすり切り1杯
捨てられた欠片はどこへ行く


触れども嵌らない形が花開く
いつだって酸素が薄い世界
ぎゅうぎゅうにモールドに詰められた
後の私たちの渇きだけが残った の

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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モールド

型に嵌められはみ出した部分を切り取られる前の私たちがこちらを見つめているような幻覚。
あの頃欲しかったものを欲する気持ちだけが私の中に残滓のように残っている。

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投稿日:2016/01/26 00:15:50

文字数:435文字

カテゴリ:歌詞

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