変わらぬ日常 いえ、いつもよりも
心憂いことが今は多いかしら
溜め息こぼして目を上げたそこに
咲き匂う君をみつけたわ

あはれと思へ山ざくら花よ
わたしが君を愛おしむように 君もわたしを

誰にわかってほしかったということではないけど
君は見てくれてるねって ふと嬉しくなったのよ
呼びかけに聞き入るようなその居住まいを
今日を怯まずに歩む支えとしましょう


深山木の中に 分け入った奥で
あでやかな君に思いがけず逢えば
特に寂しかったわけじゃなくても
つい笑みがこぼれてしまうわね

花よりほかに知る人もないと
気づいた胸は少しばかり痛むようだけれど

誰に認めてほしいと望むわけでもないのよ
ああ、ひとりなんだなって ふと思っただけのこと
呼びかけに応えるようなその頷きを
明日も折れずに戦う支えとしましょう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

66.あはれと思へ山ざくら

もろともにあはれと思へ山ざくら花よりほかに知る人もなし(前大僧正行尊)

※「ノベルアップ+」及び個人サイト「篝火」でも公開中。

閲覧数:65

投稿日:2024/04/14 14:47:48

文字数:357文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました