猫には夢があります
有名猫劇団に入ることです

猫は必死に演技の練習をし、
見事に猫劇団に入ることができました
しかし、劇団に入ったものの
団員の演技には到底及ばず、
劇団長に捨てられてしまいました。

路地裏の段ボールの中で鳴く猫
煙突のある温かみを感じる窓からは
首に鈴をつけた綺麗な毛並みの家猫が一匹いました
次の日
もう一匹家の中に猫が増え意気投合した二匹は踊りを始めます

窓の外から
美しい踊りを踊る二匹の猫を眺める日々
ある日鈴をつけた方の猫がいなくなり数日
捨て猫は窓のそばで見様見真似で
踊りを踊りますしかし、捨て猫は
片方の踊りしか踊れません、気づかないうちに
捨て猫は鈴の猫ばかりを見ていたため
もう片方を覚えていませんでした
仕方なく踊りを踊り続けていると
もう一匹の猫がやってきて
踊りを踊り始めます
鈴の猫と勘違いをしているのです
捨て猫は思いつきます
このまま踊り続けて相手の踊りを覚えて
鈴の猫に披露しようと思いました

また数日が立ち鈴の猫が帰ってきました
しかし鈴の猫は今までの猫とも違う
別の猫と二匹で窓の向こうで踊りを踊り始めました
捨て猫は愕然とし、
路地裏のダンボールへ戻りました。

そこで踊りを披露してみろと書かれた
劇団のチラシを見かけました。

後に捨て猫が踊った踊りは哀愁と絶望に満ちて絶讃され
捨て猫のダンスと言われ
その踊りを最後に、
捨て猫は踊りをしなくなりました。

猫は鈴の猫に拾われるため
捨て猫に戻りました

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

捨て猫の円舞曲

猫気

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投稿日:2021/08/21 18:48:21

文字数:637文字

カテゴリ:小説

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