何者にもなれない僕らに告ぐ

 何者にもなれない僕は
 夢だったものを拾い集めて
 嘘と虚飾にまみれた自分を
 守るため、また嘘をつく

 臆病な自尊心だとか
 尊大な羞恥心だとか
 教科書通りの警句を無視して
 また成し遂げたふりをする

 足掻くには遅すぎる
 年を取りすぎた
 そんなこと十年前にも言ってたよな
 怠惰にすら言い訳を必要とするなら
 もういいよ
 もういい
 疲れたんだろう
 いいよ


 何者にもなれない僕は
 すべて諦めたふりをして
 腰掛けている切り株でうさぎが
 ころりころげるのを待っている

 今はまだ時期じゃない
 様子を見るべきだ
 そんなこと十年後にも言ってそうだな
 明日やる
 今日はいい
 そう言って眠るなら
 もういいよ
 もういい
 変わらないんだろう
 いいよ


 小説家になりたかった僕は
 アーティストになりたかった僕は
 ヒーローになれるはずだった僕らは
 掃き溜めの有象無象だ

 認めよう
 僕らは頭が悪くて
 認めよう
 僕らはただの凡人で
 認めよう
 僕らは何者でもない
 始めよう
 ここから積み上げていくんだ
 すべて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

何者にもなれない僕らに告ぐ

閲覧数:338

投稿日:2018/07/14 16:58:42

文字数:497文字

カテゴリ:歌詞

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